まいちょんの学びの部屋

アメリカ在住ママ兼打楽器奏者の日々の学びをシェアするブログ

玉砕しました

こんにちは。この度ちょっとPPTSDこと、Post Performance Traumatic Syndrome(私が勝手に命名)に悩まされております打楽器奏者のまいちょんです。

まあ言ってみれば、本番後に「あーやってもた〜!穴があったら入りたい〜」と悶える症状です(笑)

 

先週末はダラスの日本人会の新年会にお招きいただいて演奏してきました。私はアメリカに来た当初は日本人のコミュニティとも繋がりがあったんですが、長く住むにつれてどんどん疎遠になり、4年前にテキサスに引っ越してからは特に日本人の誰とも交流する事なくひっそりと隠れて住んでました。もともと出不精なので基本引きこもりです。でもご縁があってある日本人の方と先日知り合って、たまたまその方が新年会の主催者の一人で、今回私と旦那さんのSpiral Staircase Duoを呼んでもらえる事になりました。

 

冬休みはずっと日本にいたのであまり練習する時間もなく、しかもアメリカに帰ってきてから風邪をこじらせてコンディション最悪でした。しかも、私のパソコンが前日に壊れて譜読みができないという(マリンバは両手がふさがるので、パソコンで楽譜を表示してペダルを使って譜めくりするのです)。仕方がないので i-Padを使ってみたものの画面が小さくて楽譜が読みづらい。。。

でもまあ一般の人がお客さんなので間違えてもバレないだろうとタカをくくり本番に望みました。そして行ってみてびっくり。

 

結婚式の披露宴みたいな宴会テーブルに、スーツ姿の企業のお偉いさんばっかり100人以上勢ぞろい。。。ダラスに拠点を構えるアメリカン航空とか日本航空とか富士通とか銀行やら不動産やらダラス総領事とかそれはそれはすごいメンバー勢ぞろい。

 

あわわわわ。怖いよー。

 

私なんて貧乏学生から貧乏音楽家になった引きこもりですから、そんなお偉い様達の会合なんてもう場違いにもほどがあるでしょう。しかも私アメリカに染まりすぎて日本の社交マナーも微妙だし、ちゃんとした日本語も話せません。基本関西弁で標準語もしゃべれません。。。

 

さらには、設置された舞台が狭くて楽器を乗せるだけで精一杯で譜面台をおくスペースがなく、舞台の下に譜面台をおいて遠い位置から楽譜を読まないといけないというオチに。ただでさえ楽譜が小さくて読みづらいのにさらに遠くに行ってしまわれた楽譜を目を充血させながらガン見で演奏。

 

そして、会場は絨毯ばりでお客さん大量なので音響最悪。音がこもるので大きい音で一生懸命吹いてた旦那さん(ホルン)が途中でバテて変な音をパフ〜フボ〜と鳴らし始め、高音全然鳴ってないし(笑)

 

極め付けに、もともと風邪気味で、さらに緊張して顔が火照ったせいで、演奏中に鼻水たれてくるという惨事!!

両手ふさがって拭うこともできず、垂らしっぱなしで演奏しましたよ。前列の人とかめっちゃ見られてたけどもう知らん。

 

普段は旦那さんにMCしてもらうんですが、今回はお客さんほぼ日本人ということで私が日本語でしゃべるしかなく、人前で演説するのが超苦手な私なのに、腹をくくっておもろいギャグの一発でも。と関西人のノリで話してみたものの、

 

反応薄っっっ!!

 

もうちゃちゃっと喋ってちゃちゃっと引っ込みました。やっぱりお偉いさん相手にこのノリはあかんかったか。。。と後で反省しました。

 

曲目も、日本の曲のアレンジばかり用意したんですけど、よく考えてみたらお膝元相手にオリジナルと違う曲を演奏するというのは寿司職人にカリフォルニアロールを振る舞ったりするようなもんですよね。逆に日本の曲はアメリカ人受けの方がいい事が分かりました。

終わってからも私たちの演奏に対する感想は一切なく、言われる言葉は常に、

 

「すごい関西なまりですね」

 

分かってます(涙)関西人ですから。

 

あわよくば今回の演奏をきっかけに新しいコネができるカシラとちょっと期待して挑みましたが、そんなこともなく、さっさと退散いたしました。

 

でも日本の人ってあんまり感情を表に出さないけど実は密かに喜んで聞いてもらえてたらいいな。と願う限りです。

とりあえず、関西弁の鼻水垂らしたマリンバ弾きという強烈な印象は残せたからいいとします。

 

 

 

Because we can

ご無沙汰してます。まいちょんです。遅ればせながら、明けましておめでとうとございます。

年末年始は日本に一時帰国していました。私は日本には2、3年おきにちまちま帰りますが、いつも夏帰国なので、冬に帰って来たのは5年ぶりです。

 

すっかり忘れてましたが、日本の家って寒いですね!( ;´Д`)

廊下が寒くて死ぬ。脱衣所も寒すぎてお風呂に入る前に凍え死ぬかと思いました。

アメリカは外の気温は日本より寒い事も多いですが、室内は全室暖房で快適です。

 

大阪の気温はテキサスとそんなに変わらなかったので薄手のセーターやカーディガンしか持って行かなかったら、家の中が寒すぎてムリ!

アメリカ生活で緩み切っていた私の新陳代謝がいきなりフル稼働 (笑)

 

改めて文化の違いを実感しました。

「東洋人は自然に融合して生活するのに対して西洋人は自然を人間の暮らしに適合させる」

みたいな事を聞いたことがありますが、まさにその通りだと思いました。

 

アメリカは一年中エアコンかヒーターが付けっ放しで室内の温度の変化はほとんどないです。

電気代が安いというのもありますが、何となく人間のエゴみたいなものを感じます。

 

アメリカでは

「Because we can」

という言葉をよく聞きます。

 

何かが出来る能力や資金力。何かをする権利などは素晴らしい事として捉えられます。

例えそれが不必要なことでも出来るからやる。

 

農家でもないのに排気ガスや燃費の悪い大型トラックを乗用車として使うのはなぜか?

 

Because we can (afford).

燃費の悪い車も乗れる資金力や大きな車を保有するスペースがあるから。

 

護身用でもないライフルを一般人が所有するのはなぜか?

 

Because we can (we have the right to own).

銃を所持する権利があるから。

 

エアコンやヒーターもbecause we canの感覚なのかな?

 

セントラルエアシステムは快適といえば快適ですが、季節を感じる事も少なくなるし、体は確実に鈍ります。

 

日本の冬を体験してテキサスに帰ってきたら、ちょっとくらいの寒さなんてへっちゃらと思えました(笑)

逆にヒーターの中で寝ると喉が乾燥して不快感極まりない。

日本で熱いお風呂に入って体の芯まで温まって布団にくるまって寝た時の寝付きのいい事ったら。

 

熱いお風呂に入ると体が乾燥するからとずっとアンチお風呂だった私の旦那さん(アメリカ人)は、初めて日本の冬を体験してアッサリお風呂好きになりました。

お風呂で温まって出てきたら無敵になるそうです(笑)

 

maichon.hatenablog.com

 

アメリカに帰ってきてからばたばたと新学期の準備に追われています。今週末はダラスの日本人会の新年会でゲストとして演奏させていただきます。色んな人に支えられて今の自分があるんだなあと改めて思った新年です。

最近ブログの更新が止まってましたが、新年心新たにまたちまちまと書いていけたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ダラス観光するならケネディ暗殺の6階博物館がオススメ

Image result for 6th floor museum

 

6階博物館(The Sixth Floor Museum)

6階博物館(The Sixth Floor Museum)は、1963年11月22日にジョンFケネディが暗殺された時に犯人(とされている)オズワルドが潜んでいた場所です。当時教科書倉庫として使われていたビルの6階の角からダラス遊説中のケネディを撃ち殺したと言われています。

 

6階博物館はその教科書倉庫の6階と7階を改装して出来た博物館で、オズワルドが潜んでいた場所が当時のまま保管されている他、ケネディ大統領の業績や、暗殺された瞬間の写真や映像、暗殺にまつわる陰謀説など色々学ぶ事ができます。

 

入場料

(2018年12月現在の情報)

大人 $16

シニア (65歳以上) $14

学生 (6〜18歳) $13

子ども (0〜5歳) フリー (オーディオガイド$4)

 

チケット代にオーディオガイドも含まれます。日本語にも対応しています。

 

営業時間

博物館には珍しく毎日営業!

月曜 12時から18時

火曜〜日曜 10時から18時

 

チケット販売終了は17時15分

 

アクセス

f:id:Maichon:20181220021657j:image

住所: 411 Elm Street, Dallas TX 75202

駐車場($8〜$10)が隣接しているので車での利用が簡単です。

DARTという電車を使うなら、West End Stationから西へ徒歩5分です。

 

ダラスの観光は車の方がおススメです。公共交通機関があまり発展してない上に、だだっ広く、道も歩行者様にできていなかったりと、車がないと結構不便です。

 

ケネディ暗殺のおさらい

ケネディ暗殺事件は映画にもなったり、色んな陰謀説が出たり、去年機密文書が一部公開されたりと話題が尽きません。博物館は何も知識がなくても楽しめますが、ちょっとおさらいしてから訪れてみるのも面白いかもしれません。簡単におさらいすると、

 

  • ケネディが1963年11月22日に選挙活動でダラスに来訪した時、オープンカーでパレード中に頭を撃たれて死亡
  • 教科書倉庫の6階からライフルが見つかる
  • 警察が従業員のリー・ハービー・オズワルドを殺人犯として逮捕
  • オズワルドはハメられたと容疑を否定
  • 二日後、ダラス警察署でオズワルドの送検中にジャック・ルビーがオズワルドを射殺し、真相究明が不可能に
  • 当時副大統領だったリンドン・ジョンソンがケネディが暗殺されたその日のうちに大統領に就任
  • 翌年ジョンソンがウォーレン委員会という調査委員会を設置して報告書を発表
  • 調査の結果オズワルドの単独犯行と決定づける
  • 信憑性が問われる判断に国民納得いかずその後様々な陰謀説が出回る

 

様々な憶測

  • 犯人は複数?
  • 教科書倉庫ではなく正面の丘(グラッシーノール)からの発砲では?
  • オズワルドは口封じされた?
  • 実は暗殺には政府が関与?
  • CIAが黒幕説
  • ロシアのフルシチョフが犯人説
  • リンドンジョンソンが犯人説
  • 大統領夫人が犯人説

 

などなど色々あります。

 

ネタバレ感想

私がこの博物館に訪れたのは今回で2回目。1回目は10年前くらいに大学のオーディションに来た時に訪れました。結構興味深くて全部見て回りました。今回はダラスに行く用事があって、たまたまケネディ暗殺の場所を車で通った時に記憶がフラッシュバックして、もう一度行ってみる事にしました。今年はケネディ暗殺から55年という節目で色んなイベントがあるみたいで、沢山の人が訪れてました。

 

10年前に比べて内装ががらっと変わって綺麗になってました。オーディオガイドも新しく導入されて、しかも日本語で聞けるので分かりやすい!でもチケットは値上がりしてました。

新しく7階も解放されて、当時の証言者のビデオが見られました。証言者の方もほとんど亡くなっているのでこうして映像に残して次世代に伝えていけるのは素晴らしいと思いました。

 

f:id:Maichon:20181220024433j:image

この写真の奥の角に見える窓(南東の窓)からオズワルドがライフルでケネディを撃ち殺したと言われています。ダンボール以外は当時のまま保管されています。

 

f:id:Maichon:20181220024757j:image

南東の窓は立ち入り禁止ですが、これがすぐ隣の窓から見える景色です。このアングルでオープンカーに乗っていた大統領が後ろから打たれたとされています。当時はこんなに木々が生い茂ってなかったらしいですが、それにしてもすごい命中率。三発の内、一発は首をかすり、もう一発は頭に命中したらしいですよ!どんな凄腕スナイパー!

ケネディ一行はこの建物に向かって進んで来て、左折のためにスピードを落としていたので普通に正面から簡単に狙えたのに、わざわざ車が左折した後この微妙な角度で後ろから撃つ必要はあったのか等の疑問は残ります。大統領は別の場所から正面から撃たれた等の説が出るのも分からなくもないですね。

 

ちょっと綺麗すぎる感が否めない

私はケネディ暗殺についてはあまり前知識なく訪れて、普通にへー!すごいなーと思いながら見て回りました。書かれているのはケネディ大統領のレガシーや社会貢献についていい事づくし。綺麗な奥さんと可愛い子どもと一緒に映る家族写真も、アメリカの典型的な家族を大切にする愛妻家な雰囲気を醸し出してました。普通にケネディさんは偉大な大統領だったんだなーという感想でした。

特に印象的だったのは奥さんのジャッキーが子どもと共にお葬式に参列する姿。最愛の夫を無くしてさぞ辛い思いをしたんだろうな。と思い、彼女がホワイトハウスを離れてからどんな生涯を送ったのか調べてみたところ、普通に浮気相手と結婚してました(汗)実は悪妻だったのか思いきや、どうやらケネディさんがめっちゃ浮気性で寂しかったっぽいですね。ケネディさんが任期中に関係を持った女性は32人以上!特に有名なのはマリリンモンローですが、ケネディさんは奥さんが流産した時も浮気相手と遊んで帰ってこなかったらしいですね。最悪。ケネディさんはカトリック信者としても有名ですけど結構裏がありますね。

陰謀説もいくつか触れられていましたが、結構あっさり。はっきり覚えてませんが、極右団体の反感とか、ロシアがどうこうとか、当たり障りのない事しか書いてませんでした。リンドン・ジョンソン副大統領の黒幕説やCIA関与説等は全く触れられてませんでした。当たり前といえば当たり前ですけどね。政府が認める公な博物館で政府にとってマイナスなイメージを植え付ける情報は普通載せないですよね。結構作り話感の漂うイメージ。でもまあそういう胡散臭さを感じながら表書きのシナリオを見て回るのも面白いのかなと思いました。

 

その他の感想

ケネディ暗殺以外にも、当時の情勢や社会問題等色々学べてよかったです。キューバ危機、黒人差別問題(キング牧師も同世代)、ベルリンの壁等など。ケネディさんは公民権運動や人種問題に取り組んで若い世代から圧倒的な指示を受けたそうです。

 

そして漠然と、今のアメリカの社会情勢も55年前とあんまり変わってないんじゃ。。。と思いました。

 

人種差別は相変わらず。常にニュースで黒人が不当に逮捕されたり警察に撃たれたりする事件を耳にするし、トランプさんは移民排除と壁作りに大忙し。そして全く良くならない銃規制。

 

博物館のビデオの中で特に印象的だったのは、警察官がメディアのインタビューで、

「オズワルドが購入したライフルの値段はたったの$12.78。これが大統領の命の値段だ」

と語っていた事です。$12.78って安すぎじゃないですか?55年前の物価といえ、こんなに安く凶器を手に入れられる事自体ありえない。

そして大統領が銃で殺されようが、未だに年間一万三千人以上の人が銃で亡くなっていようが全く銃規制する気配はなし。

 

55年前に比べて変わった事といえば携帯電話の普及くらいなんじゃないかと思ったのでした。

 

最後に

色んな事を考える機会をもらえる6階博物館は良きも悪きも訪れてみる価値はあると思います。実際に大統領が暗殺された場所に立ってみるだけでも歴史を感じられるいい機会なので、ダラスを観光される方はぜひ訪れてみてください。

 

 

久々に見たくなった映画

 

 

 

マリンバベッドを目指す猫

こんにちは。打楽器奏者のまいちょんです。

 

我が家の猫は練習室は基本猫立ち入り禁止なんですが、猫sは機会を狙っては侵入を試みます。そして目指すはマリンバベッド。なぜか私のマリンバカバーの素材が大好きで、機会があればカバーをベッドにします。

 

昨日練習中に部屋を出て戻ってきたら一瞬のうちにマリンバがベッドに早変わり。

f:id:Maichon:20181218052115j:image

 

オレちゃんとトルちゃんはあまり仲が良くなくて、ベッドをシェアする事はほぼ皆無なんですが、マリンバベッドを目指す時だけは一時休戦。嫌いな相手とシェアしてでも使いたいマリンバベッド。そんなに寝心地がいいんでしょうか?

 

f:id:Maichon:20181218064915j:image

でも絶対顔は合わせない(笑) この後シャーシャー言って威嚇し合いながら追い出されるまで留まり続けたのでした。

 

今度旦那さんの作曲家の知り合いに依頼して私達のホルンとマリンバのデュオのために曲を作ってもらえることになりました。パーソナルな題材を選びたいという事で色々話し合った結果、お題は「猫」になりました。この写真も題材に使ってもらえるらしいです。オレちゃんとトルちゃんもついに曲デビュー?!今から楽しみです☆彡

 

f:id:Maichon:20181218065325j:image

昨日はダラスの教会で演奏しました。ダラスシンフォニーの人達と共演しました。旦那さんはダラスシンフォニーのプリンシパルホルンのデイビッドクーパーさんの隣で吹くのにド緊張。クーパーさんのパワフルな音色と絶妙なコントロールは素晴らしかったです。

すごく綺麗な教会でお客さんも満員で三団体のクワイアーも参加して教会のパイプオルガンとともに建物中が振動しました。

クリスマスコンサートシーズンもついに佳境に入りました。

 

 

お金のために生きるのをやめたいと思います

こんにちは。アメリカで打楽器やってるまいちょんです。

 

最近しばらく鬱モードで、色々悩んでました。

別に何か大きな氷山に突き当たったわけではないんです。どちらかというとガス欠?

頑張る力が無くなってきた感じで、毎日仕事に行くのがしんどい。

 

音楽家の私のエネルギー源とは

  • やりがいのある曲を演奏する
  • いい演奏をしてお客さんの拍手を浴びる
  • 生徒が一回り大きく成長してくれる
  • 上手い人と共演してインスピレーションをもらう
  • 自分の芸術を評価してもらう
  • 努力に見合った報酬をもらう

等など

 

でもここしばらく、エネルギーの消耗ばかりでガソリン不足。

 

朝練から放課後まで一日中レッスンして、やる気のない子供たちにやる気を持ってもらうために教え方を工夫してカーブボールを投げてみたり、試行錯誤でがんばってるのに、あっさり事前報告なしに「お母さんがレッスン辞めていいって言ったからもう教えてくれなくていいよ」とか嬉しそうに言われたり

 

1時間半とか長距離運転してあまり上手くないオーケストラのリハーサルに何回も付き合ったあげくに、ペイチェックの額が思った以上に低かったり

 

自分でも向いてないと思いながらやってた大学のフットボールの応援バンドのディレクターの仕事を「もしやりたくなければ他の先生に頼みましょうか」と遠回しに辞任を促されたり

 

このところあまりいいことがありません。

それで、何でこんなにどよ~んとなるんだろうと考えてみた結果、一つの悩みの共通点が分かりました。

 

それはお金。

 

音楽家にとってお金を稼ぐのは至難の業です。私は別にお金持ちになりたくて音楽を始めたわけではありません。

 

私が音楽を続けていたのは、自分を磨くため

 

もっと上手くなりたい!すごい音楽家の演奏を聴いて私もこんな風に演奏できるようになりたい!っていうインスピレーションの元、日々こつこつ練習を続けてきた結果、音楽が生活の一部になっただけのことです。

 

それでいざ学校を卒業して、はい、生活してくださいってなって、生きていくために音楽のスキルを売る必要に迫られました。音楽以外の仕事をするというのは、音楽で博士号までとった自分のプライドが許さなかったんです。

 

でも現実は厳しいもので、自分は有名大学の教授になれるわけでも、有名オーケストラの打楽器奏者になれるわけでもありません。

音楽でフリーランスをすると、毎月一定の収入が得られません。クリスマス前は結構儲かりますが、夏休みの収入はがたんと減ります。なので、稼げるときに稼がないと!みたいな強迫観念にかられて、とりあえず手あたり次第お金になる仕事を引き受けてました。

 

その結果、自分の芸術やスキルの価値を下げまくることになったんです。そうやって自分を安売りして、自分を追い詰めて、安く使われたり、適当にあしらわれたり、やりたくない事や向いてない仕事をして自己嫌悪になったり、気づけばどんどん負のサイクルにハマっていました。

 

そんなこんなでモンモンとしていたら私と同じ境遇の打楽器の知り合いに一冊の本を薦められました。

 

It's not (just) About the Gig という本です。 

It's Not (JUST) About the Gig: A Musician's Guide to Creating the Mindset Which Leads to Career Success AND Fulfillment (English Edition)

It's Not (JUST) About the Gig: A Musician's Guide to Creating the Mindset Which Leads to Career Success AND Fulfillment (English Edition)

 

 

この本は2歳からチェロを初めて音楽一本で生きてきた作者が、30歳で音楽を辞めてカウンセリングの道に進んだ後、悩める音楽家を助けるために執筆した本です。

 

この本が強調しているのは、Fulfillment(達成感や充実感)です。

 

何をもって充実できるかというのは人それぞれ違います。この本は自分が何をしたいのか。何に価値を見出すのか。どこに向かって進みたいのかという自分の夢やゴールを探す手助けをしてくれる本でした。

自分自身と向き合ったりevaluateする大切さを学びました。

 

色々考えた結果、お金のためにいやいや続けていた仕事を辞める決心をしました。お給料はどんと下がりますが、その分空いた時間を使って練習したり、芸術活動や自分を労る時間に使おうと思いました。

 

 ダライ・ラマの名言

人間に関して最も驚いたことを問われた際、ダライ・ラマは答えた。「人間は、お金を稼ぐために健康を犠牲にする。そして、そのお金を使って健康になろうとする。人間は、将来を心配しすぎて、今を楽しまない。結局、今を生きていないし、将来にも生きていない。あたかも死が訪れないかのように。そして、生きることをしないまま死んでいく。」 〜 ダライ・ラマ 14世

 

今を楽しんで目的を持って進んでいきたいです。

その一言で救われる瞬間

こんにちは。アメリカで打楽器の個人レッスンしてます。まいちょんです。

 

最近ちょっとネガティブネガ子さんにやられ気味。今学期も残すところ数週間。私の生徒もそろそろバテてきてやる気が無くなってきてますが、私自身もモチベーションが下がり気味。色々悶々と考えることが多いです。

 

今年は私がテキサスの中高生を教え始めて四年目という、倦怠期まっさかりの年。

 

私が今まで一生懸命教えてきたことって意味があったんだろうか?

私、この仕事向いてるんだろうか?

一生この生活続けるのかしら?

 

とよくある思考の渦にハマってます。

 

レッスンでも、色々レッスンプランとか考えて生徒をプッシュする事が疲れてきて、30分練習に付き合って終わりみたいなレッスンをしてしまい、その結果生徒に練習する習慣がつかなくなって、最終的に全然上達しないという悪循環。ああ失敗した。と思ってもそういう風に甘やかしてしまうと後から修正しづらいです。

 

前にも書きましたが、ほとんどの生徒が色々与えられることに慣れてて、貰うことが当たり前だと思ってたり、全然自分で努力しなかったりします。与える側はエネルギーを吸い取られてヘロヘロです。ヘロヘロどころか、一生懸命与えるエネルギーも普通にそこらへんにポイって捨てられるような感覚で、私のガラスのハートもボロボロです。

 

maichon.hatenablog.com

 

やる気ないなら辞めなさい!的な事を言ってしまいたいけど、それを言ったらおしまい。そして私の給料もおしまいというジレンマに挟まれて、だらだらな関係が続いていたり。

 

なにこれ、不倫?セフレ?

 

そんなこんなで悶々と日々を過ごしておりました。昨日も一日中朝から教えて、やる気のない生徒のおもりをして、クタクタ。

 

そしたら昨日の最後の生徒(サム)が思いがけず練習して来て、さらに今週もう一回レッスンをして下さいって言ってきました。先週リジョンバンドのオーディションが終わったばかりで、他の生徒もみんな疲れてやる気ないこのタイミングでの思いがけないオファーにびっくりしました。

 

さらには夜にサムのお母さんから、

「サムはこの4年間でものすごく上達しただけでなく、音楽が大好きになりました。大分前に辞めてしまったピアノもまた始める決心をしました。彼が忘れていた音楽の情熱を取り戻してくれてありがとう。」

 という旨のメールをいただきました。めっちゃ嬉しかったです。明日も頑張ろうと思えた瞬間でした。