まいちょんの学びの部屋

アメリカ在住打楽器奏者の日々の学びをシェアするブログ

祟られた車の話

こんにちは。最近車を買い替えたアメリカ在住まいちょんです。

 

今回は昔乗ってた車の話。

 

それは2007年くらいの冬だったと思います。頼まれて買ったくじが当たって一等賞の景品で車が当たったんです。

それはフォードウィンドスター。自称青バン。

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おばあちゃんに、

「当たった車は当たるから縁起が悪いからさっさと売って金にしなさい」

 

と言われたけど、

ここアメリカやし、日本の縁起とかアメリカ人気にしないし、全然本気にしませんでした。

 

そしたら、1週間後に大事故。

丁度雪が積もってて、運転中に車線変更をしようと轍を超えた時にスリップしてぶつけて車の後ろ半分が大破しました。

 

そのまま廃車になるのかと思っていたら、アメリカの父ちゃんことジェームスがジャンクヤードからいっぱいパーツを見つけてきて修理しました。幸いエンジン系統は無事だったので後ろのコンピュータをリセットしたら復活しました。それでも見た目はかなりボコボコ。

 

その後何年も乗っている間に当て逃げされる事多々。

助手席側のドアが開かなくなり、全ての側面が凹みました。

もう最初からボコボコの車だったので修理もせずに乗ってました。

 

ある時妹たちを乗せて帰宅途中、アイスクリームが食べたいとせがまれ、普段は左折する所をわざわざ右折専用のレーンで信号待ちしている時に後ろから衝突されました。

 

幸い全員無事で、車のトランクも閉まったので父ちゃんジェームスが、

「200ドルでチャラにしよう」

と言って保険を通さずにケリをつけました。

もちろん凹んだトランクは修理されませんでした。

 

その後私は別の車に乗るようになり、青バンはジェームスの友達のマットさんに500ドルで買い取られて行きました。

 

それから青バンの事はすっかり忘れていたんですけど、今日たまたまジェームスと喋って青バンの話題になって今はどうしているのか聞いてみたら、びっくり仰天。

 

 

なんと!マットさんの家の駐車場から盗まれて( ゚д゚)

 

 

さらに盗んだ犯人は拳銃片手にスーパーに押し入り :(;゙゚'ω゚'):

 

 

そのまま青バンに乗り逃走 ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

 

 

ポリスとカーチェイスを繰り広げた後、タイヤがパンクして衝突事故 ((((;゚Д゚)))))))

 

 

犯人は刑務所に送られて、見るも無残になった青バンはマットさんの元に戻ってきたらしいですが、さすがに再起不能でガレージに放置されているらしいですよ!

 

 

 

まじんがーぜっと

 

 

 

それにしてもミニバンでポリスカーとカーチェイスって無謀すぎ!

てか、逆に頑張った青バン!分が悪すぎにも程があるのに最後まで走り続けて良くやった。

いやーすごい人生じゃなくて車生を送った青バン

 

ほんまに祟られてたのか

 

それとも数々の事故を起こしながらも運転手はいつも無事だったので実は守り神の車だったのか。

 

どちらにせよ、今までありがとう。そして成仏して下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカで中古車ショッピング体験記

こんにちは。アメリカ在住歴更新中のまいちょんです。今回はアメリカのカーディーラーについて。

 

先日車を買い替えました。テキサスは馬鹿でかい上に公共交通機関が全くもって発展していないので車は必需品。しかも私の住んでいるDFWは色んな市町村が合体したメトロプレックスで面積は北海道と変わらない大きさ。どこに行くにも片道一時間高速運転しないといけないので、一日100マイルくらい運転していた旦那さんの車のトランスミッションがついに壊れてきて、新しく買い替えることになりました。

 

新しく買い替えると言っても私たちは貧乏音楽家。移動手段のみ必要なので、見た目とか高級感よりも燃費やリライアビリティ重視な車を中心に探しました。ローンも組みたくないので、目指すは100万円以下の中古車。日本だと中古車も結構な値段がしますが、アメリカでは結構安く車が手に入ります。車検もゆるいので日本では見たことのないようなボロ車やボコボコになった車も走ってたりします。

 

高級感満載のディーラー編

とりあえずダラスに住んでいるリッチな叔父さんご用達のカーディーラーを紹介してもらいました。叔父さんが全部手配してくれてこちらの要望も伝えてもらいました。

いざ行ってみると、

 

え、ここレクサスやねんけど。。。

 

高級車とかいらんねんけど。。。でも一応他の中古車も扱ってるらしい。

 

せっかく叔父さんが手配してくれたし、予約もしてるし、行くしかないと心に決め、高級感あふれるビルに足を踏み入れました。

 

入った瞬間3人くらいに呼び止められて身元確認をされる。確かに私たちは高級車を購入するような人物には見えない。秘書の方に担当ディーラーのグレッグさんに取り次いでもらって、高級感あふれるオフィスに案内してもらい、いざグレッグさんにご面談。

 

グレッグさんは意外といい人で、三台紹介してもらった車は日産アルティマ、本田アコード、現代ソナタという、エコノミーな車でちょっと安心。きらっきらなレクサスばっかり並んでる駐車場の一番奥の角にひっそりと並んでる中古車エリアに行って試乗。

 

グレッグさんが後ろに座って監視する中自動車教習所みたいなノリで、レクサス内を一周して終了。どうでしたか?とか聞かれても、いやもうどれも素晴らしいです。どれでもいいです。一番安いやつで!としか言えない。

 

コーヒーあるのでご自由にどうぞと勧められ、行ってみると10種類くらいセレクションがあって迷ったのでちょっとずつ味見していたら、気づけばスーツ姿のレクサス人に大量にガン見されてて慌てて退散。やばい場違いにもほどがある。

 

そしてついにお値段御開帳。思った通り全部100万は大幅に超えてるし。どれが気に入りましたかとか言われてもどれにも手がでません。

旦那さんの車、2005年のフォルクスワーゲン、ジェッタちゃんの買い取り値を調べてもらった結果。

 

5万円。。。

 

ちーん。。。

 

ありがとうございました。と頭を下げて去ったのでした。

 

アメリカの父ちゃんアドバイス

今までアメリカで色んな車に乗ってきましたが、実はそれはすべてアメリカの父ちゃんことジェームスがオークションとかで安っすく購入して自分で修理した車達で、壊れる度にジェームスに直してもらって乗っていたんです。

レクサスディーラーさんに行ってみて、相場の高さにびっくりしました。テキサスに引っ越してからはジェームスに修理してもらうわけにもいかないし、やっぱりローンを組んででもちょっと高めの車を買った方がいいんだろうか?と思い、ジェームスに相談してみました。

 

ジェームスの車に対する意見は

 

  • 銀行残高内で現金で買える車を探して、車に対する情は持たずに乗りつぶして乗りかえる。

 

確かにたまにラジオで耳にするデイブ・ラムジーさんのファイナンス講座に電話をかけてくる人たちはみんな車と学費のローンを抱えてる人たちばかり。デイブさんの第一声のアドバイスは車を売って安い車に買い替えること。

 

私たちもまだ学費のローンも残っているし、やっぱり更なるローンは避けた方がいいっぽい。しかもローンを組んで高い車を買ってぶつけたりしてもいらんし、走ってさえくれれば安いボロ車の方が気が楽ってもんです。

 

でも安い車はギャンブルみたいなもんで、長持ちするかどうかは運しだい。ジェームスにいい車の見極め方の秘訣を教えてもらうと、

 

  • 事故車は避ける
  • その車でカリフォルニアまで運転して帰ってこれると思えば大丈夫!

 

ほんまかいな。めっちゃ適当(笑)

 

facebookの個人販売編

ジェームスと話してやっぱり安い車を買おうと心に決めた私たち。次に目をつけたのはfacebookで個人で売り出している車。

ディーラーを通すと手数料やらいろいろ上乗せされて割高なので、個人で売り出してる車を買った方が安いし、どんな運転手なのかとか分かるしいいかなと思って調べてみました。すると、高級ディーラーさんの価格の半額くらいで同じような車があるではありませんか。とりあえず3か所ほどお宅に訪問してみることに。

 

訪問先1

アパートから出てきた若い女の人がカギを貸してくれて、

 

「そこらへん乗ってきてまた戻ってきたら連絡して!」

 

また適当なノリ。そんなに簡単に他人に車をあずけたらあかんやろ。

でもまあ乗った感じはいい感じ。ん?と思ったのがダッシュボードに禁煙マークのシールが。この車もしや個人車ではないのでは?

 

戻ってきて聞いてみたら、案の定、事故ったレンタカーを買い取って個人で修理して売る家族ビジネスを経営してる人たちでした。事象メカニックらしいお兄さんが家から出てきて、僕の腕を信じでくれ!みたいな演説をしてくれましたが、事故車という地点でムリ。

とりあえず、正直に話してくれたのはよかったです。

 

訪問先2

こちらはワンオーナーって書いてたのに、行ってみたらめっちゃゲトーなディーラーシップでした。全然ワンオーナーちゃうやん。イスラエル人のおっちゃんが出てきて刑務所みたいなトゲトゲワイアーがまきまきの駐車場から車を持ってきてくれました。無言でカギを渡され、おそるおそる乗ってみたらこちらも禁煙マークのシール。なにこれ?今はやりのビジネスですか?クリーンタイトルって言ってたのによくよく話を聞いてみるとリビルトタイトル。やっぱり事故車。

 

訪問先3

ぱっと見た瞬間にバンパーの色が違う。。。明らかにペンキで上塗りした感じがばればれ。ナンバープレートはフロリダ。

このお兄さんは、出て来るや否や、

「僕は毎日これに乗って通勤しているけどガソリンは週に一回しか入れないよ。かなり燃費がいい車です。ワンオーナーで無事故!」

 

いやでもなんかバンパーの色違うけど?って言っても

 

「ワンオーナー無事故!」を連発する。

 

試乗してもいいですか?って聞いたらちょっと嫌そうな顔をしつつ了承。でもお兄ちゃんはちゃっかり後ろに便乗。

乗ってみたら一分おきくらいにリンリン音がなる。これは何なんですか?って聞いたら、

 

「あーこれは、エコモードに切り替わったっていうお知らせです。問題ないです」

 

これ止められないんですか?

 「ぼくこの車はあまり乗ったことがないので分かりません」

 

さっき毎日これで通勤してるって言ってたやん。。。

 

フロリダナンバーですけど、最近引っ越してこられたんですか?

「え?あ、はあそう思います」

 

思うってどういう事??

 

「この車は最近購入したばかりなんです。だからフロリダのタグもまだ有効!」

ワンオーナーちゃうやん。あんたがセカンドオーナーやん。レジストレーションもしてない車を売りさばくのは違法ですよ。

 

とまあ、突っ込み所満載。

 

三戦三敗でした。やっぱり新しい年代の車で、走行距離も少なくて安い車は事故車やどこか問題がある車ばかり。 どこか妥協しないといけないということを学びました。いやそれにしてもひどすぎる。

 

高級じゃないカーディーラー編

もう個人の車はこりたので、ちゃんと車の情報を開示していて、なおかつ安めのお値段設定なディーラーをいくつか訪ねてみることにしました。

 

ディーラー1

ここのディーラーのホームページでは写真が一枚しか無かったので分かりづらかったんですが、行ってみたら、結構おんボロディーラーで、どの車も外傷だらけ。どのアングルからみても傷だらけ。そして試乗したどの車もガソリンランプ点灯するくらいガソリン入ってない。どんだけケチってるんですか。

 

この外傷ってどうなんですか?って聞いたら、

「もうこういう状態っていうことで安く売りだしてるんで。でもVinナンバーとかで見てもらったら分かるようにどの車も無事故です。多分前のオーナーが車庫入れ下手くそだったんじゃないですか?」

 

そんなもんですか?

でも実際ここのディーラーの車は狭い駐車場にきつきつに車が並んでるにも関わらず、ディーラーのお兄ちゃん方はすごい速さでバックしてたりして、もしかしてこの傷はこのお兄ちゃんたちの仕業なのでは?と思ってしまったり。

 

他にも、外装はきれいでも内装がめっちゃ汚なかったり、たばこ臭かったり。

 

そこに間髪入れずに営業してくるお兄さん。

「お客さん、せっかくなんで、今一押しの車乗ってみませんか?これ昨日来たばっかりの2016年トヨタヤリス。内装もまだ新車の匂いがします!ナビやバックアップカメラもついてます!」

 

折角来たので乗ってみたら確かに綺麗。乗り心地も悪くない。なんかもうひどい車ばかり試乗していたので余計に素晴らしく思えてくるトヨタやりちん。じゃなくてヤリス。ヤリスって聞いたことなかったけど調べてみたらヴィッツの欧米版の名前っぽいですね。でもなんか名前が微妙って言ってたら旦那さんにそこは問題じゃないと指摘される。。。

 

でも肝心のお値段は税金や手数料も込めると120万と少し予算オーバー。現金払いでまけてくれないか聞いてみても、足元見られているのか交渉する気ゼロ。

 

「うちは大手のディーラーに比べて安い手数料なんでこれ以上安くできません」

 

確かに高級レクサスディーラーさんは、ダラスの中心地でのオフィスの維持費や、ピカピカなレクサスの洗車代、無駄に多い従業員や、10種類以上のコーヒー代も手数料に反映しているのかもしれない。と思い、少し納得する。

 

旦那さんはカーショッピングに疲れてきて、もうこれでいいんじゃない?と買う気になりつつある所を説得して、次の日別のディーラーを見てみてから結論を出すことに。

 

ディーラー2

ここのディーラーはうちから1時間ほどドライブしないといけないので、行く前に電話確認してみると、電話に出たディーラーのPJさんは

 

「いつでも開いてるから好きな時に来て!」

 

との事で、じゃあ12時半から1時の間に伺います。と言ってちょうど1時前に到着。なんかレンタル倉庫みたいな場所で、ディーラーのサインすらない。でも住所はあってるのでここに違いないと思い、ドアまで行くと、

 

「4時ごろ帰ってきます」

 

という紙が貼られて閉まっているではないですか。電話してみたら、

 

「ちょうどランチを食べに出た所なんだよ~。遠いところでランチしてるから4時まで帰れないんだよねー。何でもっと早く連絡くれなかったんだよー」

 

いや、連絡したやん。ちゃんと1時前に着くって言って時間通りに来たやん。しかも何でランチに4時間かかんねん。

でも折角1時間運転してきたし、そのまま帰るのももったいない。

4時よりもうちょっと早く帰ってこれませんか?って聞いたら、

 

「じゃあお父さんに連絡して僕が帰ってくる前に開けてもらえるようにする」

 

という事なので、お父さんが来てくれるまでの間に近くの他のディーラーを訪ねてみる事に。

 

ディーラー3

こちらのディーラーさんはファストフードを改装した外装で、ドライブスルーとかがついてる。でももう胡散臭いディーラーに慣れてきて気にならなくなってきました。

中に入ってみたら無人。声をかけてみても応答なし。一応電話で事前連絡していたので、とりあえず外で車を物色していたら、のっそり出てきたカーネルサンダースみたいなおっちゃん。名前はボブさん。かなりやる気ない感じ。声が低くてしゃべり方はヤクザみたいで英語も訛ってる。

 

最初に見せてくれたのは本田のインサイト。ハイブリットで燃費がいい。後ろのバンパーの傷跡を塗装した跡があったけど、内装も外装もきれいで乗った感じも悪くない。お値段も70万ちょいでお手頃価格。タイヤもバッテリーも交換したてで、書類も全部見せてくれました。

 

これならカリフォルニアまで運転して帰ってこれる!

 

バンパーを指摘したら、すんなり、

 

「ああ、直すよ。それか200ドルまけてあげる」

 

とあっさり返答。おっちゃん見た目怖いけど実は優しい系?

他の車も試してみたけど、どれも悪くない。どの車も綺麗にメンテされててちょっと好感がもてる。そしておっちゃんの押しの一言。

 

「まあ何でも色々試してみたらいいけど、車ってのは馬と一緒で乗れば乗るほど選べなくなるからね。」

 

まさにその通り!私たちはもう何がいいのか悪いのかよく分からなくなってきて、これ以上車を探すのに疲れてきていました。第一印象的にも本田のインサイトが一番ときめき感がありました。

まあ一つ言えるのはディーラー1さんはぼったくりって事です。おっちゃんの車の方が車の質もディールも全然いい。

やりちんは悪くないけど、同じ買うならこっちのディーラーの方が信頼できる。

 

でもまあ一応PJさんのお父さんがわざわざ来てくれるらしいので、そこの車を見てみてから返事しますって言ったら、おっちゃんは更に

 

「今日中に戻ってきてくれたらさらに150ドルディスカウントするよ。戻ってきてくれることを期待しているよ」

言ってみるもんですね。なんかちょっと交渉術を学んだ気分。

 

PJさん

PJさんの倉庫に戻ってみると、奥の方でおじさん二人が何語か分からない言葉で談笑してました。このおじさんの一人がPJさんのお父さんなんでしょうか。とりあえず、トヨタのプリウスを試乗したいんですけどって聞いたら、

 

「ああプリウスね。いい車。オッケー。えっと、どれか分かる?私はただの父親で車のことはさっぱりで。」

 

ああはい、あの角の車です。

 

「ああじゃあ今すぐ出します!」

と言ってエンジンをかけようとするもかからない(笑)

 

「ちょっと電気自動車系は苦手なので私。息子が帰ってくるまで触らない方がいいと思うんで他のやつから乗ってもらえますか」

 

ああはい。じゃあ、その松田試乗できますか?でも他の車前にあるのでのけてもらえますか?

 

お父さん、車をのけようとするも、またエンジンがかからない(笑)

「ちょっと助けてくれる?」と頼まれた旦那が車を移動する羽目に。なんかもう逆にお父さんおもろい。

 

結局PJさんは4時をすぎても帰ってこず、その間お父さんはずっと箒で掃き掃除してはりました。お水とか買ってきてくれてやさしいお父さん。

ようやく帰ってきたPJさんは、かなりチャラそうな若いお兄さんでした。車のヘイルダメージとか指摘してみても、

 

「うちは別に気に入ってくれた人が買ってくれればそれでいいんで」

 

と特にディスカウントしてくれる感じもなく、これといって気に入った車もなかったので、やっぱりボブさんの所で買おうと決めました。一言いえるのは、

 

お父さん、ちゃらい息子に代わって接待してくれてありがとう。

 

念願かなってついに車を購入

 ボブさんの所にもどって契約書類にサインしました。本当にこれでよかったんだろうかとめっちゃ色んな思考が頭によぎりましたが、実際これ以上車に時間を費やしたくありませんでした。どちらかというともう何でもいい。

 

何となく恋愛結婚よりお見合い結婚の方がうまくいくっていう人の気持ちがちょっと分かったような気がしました。いやもうほんと、どんな車でも大事にします。選べって言われたら色んな事を気にしてこの車で本当にいいのだろうかと悩んでしまいます。そういう面でも結婚相手に選ぶ相手は「悪くない」人や「タイミング」で決めてしまう人が多いのも納得できました。

 

でもこのインサイト、小回りもきくし、結構気に入りました。これからもよろしく!

 

 

 

 

 

 

と、ハッピーエンドで終わりたかったのに

まさかのまさか。次の日当てられました(涙)

 

インサイトちゃんの車高が小さくて見えなかったのか、仕事先の中学校の駐車場でバックしてきたトラックに当てられ、助手席のドアが見事に凹みました。

デントリムーバルに持っていったら、ドア全替えしないといけないらしいです。

幸いな事にトラックの運転手は同じ勤め先の先生で、一応ちゃんと修理費払ってくれるらしいので良かったですが、車を買って喜んでいた矢先だったのでちょっとびっくり。

廃車になるような事故じゃなくて良かったです。インサイトちゃんには悪いけど、120万の車にしなくて良かった。。。

 

終わりに

 アメリカのカーショッピング。お金があるならちゃんとしたディーラーでの購入をおすすめします。とりあえず言えることは、

 

日本のサービスと信頼度最高

 

アメリカのタオルって微妙

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アメリカのタオルってめっちゃ使いづらいっていう話。

 

まず、大きさが微妙

普通のハンドタオルひとつにしても、長さが中途半端で、お風呂上がりに肩にかけても落ちて来るし、髪の毛を上げるために頭に結ぼうと思っても丈が足りない!

バスタオルは私には微妙にデカすぎて体にまくと一周半。前でとめるには背中から巻き巻きしないといけないというめんどくささ!

 

無駄にフカフカ

高級感を出そうとしてるのか、肌触りがいいと思うのか分かりませんが、無駄にぶ厚くてカサばること半端なし。棚に収納するのも一苦労。洗濯機も乾燥機もタオルが占領。

しかもこの分厚さと重さのせいでグリップがないので結んでもすぐに落ちてくるという。

 

吸水性や通気性ゼロ

このフカフカ素材が水を弾いて拭いても拭いても水きれしない。そして今度はタオル自体が乾かないのですぐ臭くなります。

バスタオルも乾燥機で長い事乾燥させても湿ってるし、電気代がかさむ。

 

ビバ日本の布巾とガーゼタオル

その点日本のタオルは最高ですね。使いやすさや性能も抜群で奥深い。吸水性も素晴らしい上にすぐ乾くしかさ張らない。ビバ日本のタオル。

この素晴らしさをアメリカ人に分かってもらおうと色々努力しましたが、

 

なんかオシメみたい

 

と言われて撃沈↓

見た目だけで判断して中身をみないのはあきませんよ!

 

ビバ100均のスポンジとボディタオル

私が一番重宝してるのが100均のスポンジ。5個入り100円とかのやつ。軽さといい硬さといい、乾きやすさといい完璧。最近近所にダイソーが出来てくれたお陰で随分お世話になってます。

日本のボディタオルは泡立ちやすいし肌にも優しい。アメリカでは普通の四角いフェイスタオルで体を洗う人が多いですけど、なんかゴワゴワしてて泡立たないし乾かないし臭いし背中も届かないし最悪。

 

最後に

アメリカに来られる際はタオルに要注意。日本のフェイスタオルやボディタオルはかさばらないので一枚あればかなり重宝しますよ^_^

 

音楽を通して学べること

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こんにちは。アメリカで打楽器教えてるまいちょんです。

子ども達に何年も音楽を教えてますが、最近重視して教えるようにしている事は

 

問題解決力を養う事と、気くばりができるようになる事。

 

問題解決力を養う

これ、結構重要なスキルで、ぶっちゃけこれができたら先生はいらないわけです。

上達しない生徒は練習の仕方が下手くそです。そして自分で考える力がない。

 

「どうやったらもっと上手くなれると思うか」という質問に返って来る答えがただ単に「練習する」だったり。

「どこをどう練習する?」って聞いても「たくさん練習する」とかいう回答だったりします。まあ練習しないよりはマシですけど、もっと具体的にどういうアプローチをするか考える力がない子が多いです。

 

そういう子どもたちに最近よく使う言葉は

練習する時はお医者さんのように考える癖をつけましょう

 

  • まず、診察。特に何か悪い所(改善点)があるかどうか考える

例えば、メトロノームとずれる

 

  • どこに異常があるかつきとめる

それは、コーディネーションの問題なのか(手が思ったように動かない)

それとも、リズムを理解できていないのか

それとも、メトロノームを聞けていないのか

 

  • 薬を処方→どういう練習方法で改善できるか考える

ゆっくり弾いてみる

1小節ずつ弾いてみる

足でビートをタップしながら弾いてみる

 

  • 薬の効き具合を確かめる

この練習は役に立ってるか見極めて、もしあまり効果的でないなら他の練習法方を模索する

 

  • 完治するまで試行錯誤を繰り返す

練習だけして満足しないで、きちんと結果が出るまで努力する

 

言うは易しですけどね。でもこれができるとできないで上達具合がかなり変わってきます。頭がいい子が何でもできるのはこの問題解決能力と自己観察力の違いだと思います。

 

気くばりができる事

音楽をする上で自分の立ち位置を理解出来るかどうかはとても重要な事です。例えば自分はソロイストなのか、サポーターなのかで同じパッセージでも弾き方が変わってきます。

 

あるソプラノ歌手の方のブログで興味深いと思ったのが、普段赤い服ばかり着てると思われがちなのは、ソプラノとしての立場上地味な色の服を着ると他の人が困ってしまうからだそうです。本人は実は淡い色が好みだそうですが、主役が目立たないと周りが苦労するという気配りから派手な色をわざと選んでいるんですね。

 

打楽器は逆に主役になることはあまりないんですが、サポーターとしての立ち位置をわきまえて、どうやってバンドに貢献出来るかを常に観察する練習をしないといけません。自分の役割がメトロノームならなるべくバックグラウンドで。ここぞという時の効果音ならパンチの効いた音を出したり。ティンパニなら低音セクションと音程やアーティキュレーションをマッチしたり、鍵盤楽器ならメロディーセクションとフレーズを合わせたり、バンドやオーケストラのサイズに合わせて音量を調節したりと、状況に応じて適切に弾き分けることができないといけません。

 

打楽器のパートは他の楽器に比べてシンプルですが、簡単だと思ってこの気配りを怠るといいミュージシャンにはなれないです。

 

先日中高生向けの吹奏楽の曲のレコーディングに参加したんですけど、サブで来た打楽器の人が全然空気読めない人で一緒に演奏するのに苦労しました。

私がビブラフォンでフルートのソロパッセージのオブリガートを弾いていて、フレーズの終わりの大切な瞬間に全然違うタイミングでチャイムを大音量で鳴らすんです。びっくりして振り返って意思表示をしたんですけど、それすら気付かず飄々としてて、自分が何をしてるのか分かってない感じでした。

彼的には正確にメトロノーム通りきっちりカウントして弾いてるんだろうと思うんですけど、全然周りの音を聴けてない。。。実際メトロノーム通りきっちり弾けたりチューナー通りの音程で弾けても周りとずれてたら意味ないですからね。

 

終わりに

問題解決力と気配りできる事。これは音楽だけではなく、私たちが普段生きていく上で重要なスキルです。教育者として、子ども達が大きくなって、例え音楽を辞めてしまっても、音楽を通して学んだスキルを使ってそれぞれの分野で成功できる力を身につけてくれたらいいなと思う限りです。

マリンバについて真剣に語ってみる

こんにちは。アメリカで打楽器やってるまいちょんです。

今回はマリンバについて真剣に語ってみようと思います。

 

先日、アーカンソー州のアーカデルフィアという小さい町にあるOuachita Baptist Universityという大学でSpiral Staircase Duoのリサイタルをしました。私は全く知らなかったんですが、このアーカデルフィアという町にはDoug DeMorrowのマリンバの工場があったんです。

リサイタルをするにあたって大学のマリンバを借りられるか聞いてみたところ、大学の先生から、すごいマリンバの宣伝をされました。

  • うちにはDoug DeMorrowの超大作のアーティストマリンバがあります!
  • これはDougが8年間かけて集めたよりすぐりの鍵盤を使って作られてます!
  • プロジェクション、サウンドクオリティーも申し分なし!
  • 世界に一つしか存在しない名作!

等々、全然聞いてもいないのにメールのやりとりするたびに毎回「このマリンバは本当にすばらしい!」っていう内容が込められて返ってきました。

DeMorrowマリンバは噂にはよく聞いていたブランドでした。毎回このブランドで耳にするのが、

  • Doug DeMorrowさんというおじいちゃんがアーカンソーのド田舎で一人手作りでマリンバを作っているらしい。
  • DeMorrowマリンバを知っている人はみんな口をそろえてこのブランドを推薦する。
  • 手作りなので大手ブランドのマリンバより割高で、順番待ちリストが長い。
  • MalletechマリンバのLeigh Stevensが鍵盤やパイプのデザインを盗んだという噂。 

マリンバ大手メーカーをざっくり紹介

アメリカで有名なマリンバの大手四大ブランドは

  1. Yamaha
  2. Adams
  3. Malletech
  4. Marimba One
  • Yamahaは安倍圭子が日本はもとより世界で活躍してマリンバを推奨したお陰でアメリカでも有名な日本ブランド。高音が良くなってシロフォンのようなサウンド。安倍圭子シリーズが有名。
  • Adamsはオランダの会社。鍵盤があまりそば鳴りしないダークなサウンド。一番小さく軽いので持ち運びやすいけど壊れやすい。Yale大学教授のRobert VanSiceシリーズが有名。
  • Malletechはアメリカで有名なスティーブンスグリップを発明したLeigh Stevensの開発したブランド。真鍮の円形パイプそれぞれにストッパーがついてパイプのチューニングが可能。鍵盤の幅がかなり大きく、楽器も巨大で重さもそれなり。ノースウェスタン大学のMichael Burrittシリーズなどが有名。
  • Marimba OneはカリフォルニアのRon Samuelが作った会社。中型で低音がよく響く。ボストン大学のNancy Zeltsmanや大茂絵里子などがアーティスト契約している。

 

私のマリンバブランドに対する見解

実はぶっちゃけブランドはどうでもいいと思うんです。

私も若いころは先生のうけうりみたいに言われたことを信じて、私の先生がこれがいちばん素晴らしい楽器でいい音が鳴るって言ったら本当にそう思ってました。でも学校や先生が変わる度に意見が変わるんです。

今まで3つの大学で勉強しました。学部の時はヤマハ。修士課程ではマレテック。博士課程ではアダムスの先生につきました。全員が全員自分のブランドを推奨して他の楽器はヘボい的な意見でした。そしておもしろいくらいその先生につく生徒はみんな宗教みたいにそれぞれのブランドを崇拝してました。私もその一人でしたが、環境が変わる度にカルチャーショックを受けるように混乱しました。それを何回も繰り返す内に一つの結論にたどり着きました。

 

  • マリンバブランドにはそれぞれ違う個性があって、それを好きか嫌いかで判断できてもそれをかならずしも良い、悪いとは言えない。
  • 私の経験上、下手な人ほど楽器のせいにしがちで、ぶっちゃけ上手い人が同じ楽器弾いたらいい音がなる。楽器の個性をより上手に引き立てられるかは演奏者の力量による。
  • マレット云々、楽器云々言ってる前に腕を磨いてへぼい楽器でも魅力的に演奏できるように練習した方がいい。

 

ちなみに私のマリンバはマリンバワンです。マリンバワンを選んだ理由は大きさも音質も中道を行ってて、値段もお手頃価格で、サービスもよかったからです。

そしたらマレテックの先生から電話がかかってきてめっちゃ怒られました。その後マレテックの人から、いかにマレテックの方がマリンバワンよりいい楽器かっていう内容がつらつらつらつら書かれたメールが届きました。しかも社長のスティーブンスがメールにCCされてて、私はブラックリストに入れられて私のマリンバ人生は終わったと思いましたが、後になって考えればなんてアホらしい。マレテックが必至すぎて笑えてくるほど。

 

まあそんなこんなでブランドは私にとってはどうでもいいんですね。なので今回のDeMorrowさんのブランドもぶっちゃけどうでもよかったんです。そんな素晴らしい楽器を使わせていただいてありがとうございます。ってノリでした。

 

Doug DeMorrowのマリンバに対する愛情

OBUにリサイタル前日の夜に着いてホールでサウンドチェックをしました。すると夜も遅いのにダグさん自らホールでアーティストマリンバと共にお出迎えしてくれました。噂に聞いていたダグさんはラピュタに出てくる炭鉱のおじいちゃんみたいな人でした。

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サウンドチェックを助けてもらえて良かったんですが、色々監視されてるみたいで緊張して全然集中できないという。。。どちらかというと、私が彼の大事なベイビーマリンバを粗末に扱わないか見張っている、または私がこのマリンバにどういうリアクションをするかを伺っている、というような印象でした。そして彼の一言一言に「ん?」ってなる事多々。

 

まず、私がこのマリンバを弾くに値する人物かどうかを私のビデオを見て事前調査したらしく、私がお許しをもらえたのは、安倍圭子のような弾き方をしないから。

 

 

www.youtube.com

 

安倍圭子はマリンバの鍵盤をよく壊すことで有名です。たたき方も日本人特有の和太鼓みたいな大振りで、硬いマレットで激しく弾く印象があります。アメリカのマリンバ奏者とは全然違うスタイルです。

 

ダグさんに言わせると、彼女の弾き方は見た目重視で楽器をただの道具としか捉えていない。マレットの柄で叩いたりするのなんてあり得ない。実際それで鍵盤が壊れることはないかもしれないけど、楽器を粗末に扱う態度が許せない。楽器はアーティストと同等のパートナーであって、そげに扱われてほしくない。

 

という事でした。

 

後日ダグさんのマリンバ工場に訪れてみて感じたんですが、彼は本当に根っからの職人で、自分の仕事に誇りを持ってました。有名になるとか、お金を儲けるとかよりも、クオリティーの高い芸術作品を作る事をモットーに、他のブランドがどんどん企業を拡大しているのに対して看板一つすらないガレージで作業して常にローズウッドと対話していました。

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同じ音の鍵盤でも音の響き方で5段階に分類して、練習用、コンサート用、などに振り分けて、その中で最も響きのいい鍵盤をアーティストマリンバに使ったらしいです。本人曰くこんなことをしているメーカーは他にないそうです。なので彼のアーティストマリンバの鍵盤は一つ一つ大きさや太さや色が違うんです。最初は弾くときに戸惑ったんですが、見た目よりも音重視。演奏していても、どちらかというと自然との融合、木と直接触れ合って対話しているような感覚になりました。

 

実際安倍圭子は楽器を粗末に扱っているのか

ダグさんの言う事はもっともなんですが、では実際安倍圭子や他のアーティストが楽器を粗末に扱っているかというと、それはそれで違うと思うんですね。

安倍圭子はアメリカでもマリンバ界の神様みたいな存在で、私も何回か彼女の演奏を生で見たことがありますが、オーラが違う。技術面では今の若い人の方がもっと手も早く回ってきちんと弾ける人も多いかもしれないけど、彼女が弾くと神が宿るような神秘的な現象がおきます。天女が踊ってるような演奏です。

実際彼女のお弟子さんの話を聞くと、彼女のレッスンもスピリチュアルで、最初の音を鳴らすまでの精神統一や音楽と一体化する事を重視されるそうです。

そんな彼女が楽器を痛めつけたり、お遊びのようなノリでマリンバの柄で演奏したりしているわけでは決してないはず。

 

安倍圭子の打楽器界への貢献

安倍圭子がなぜマリンバ界の神的存在になったかというと、彼女の打楽器界への貢献が素晴らしかったからです。

もともとマリンバはメキシコやグアテマラの民族楽器で、クラシック界で認められるようになったのも、安倍圭子を初め、1950年代以降の人たちの尽力のたまものです。彼女はマリンバ奏者としてマリンバの魅力を伝えただけでなく、レパートリーが少ないので、自らマリンバの曲を作曲し、さらには本物の作曲家に曲を依頼して、楽譜やCDを出版してマリンバのための曲を沢山世に送り出しました。ヤマハと契約して楽器の向上にも貢献し、5オクターブマリンバを作り出した一人でもあります。

 

Doug DeMorrowも同じ世代

私は、ダグさんも安倍圭子もマリンバに対する情熱は変わらない思います。安倍圭子もDoug DeMorrowもLeigh Stevensも方向性は違えど、マリンバの地位を向上させて世間に認められるレベルにした点では同じくらい評価されると思います。

工場を見学した時に色々熱く語ってくれたんですが、ダグさんは、マリンバをバイオリンと同等に扱ってもらえるようなクオリティにしたい。そのためには演奏者の価値観をまず変えないといけない。特にマリンバは打楽器で唯一ソロ楽器として通用する楽器で、他の楽器にも対抗し得るポテンシャルがある。だれもスネアドラムだけのソロコンサートには行きたがらないけど、マリンバの音には他の打楽器にはない魅力がある。との事でした。だからこそ尚更、楽器をそげに扱うことが許せない。ホルンをスティックで叩く人がいないように、マリンバも丁寧に扱われるべきである。との事でした。

 

私の見解

私も今のマリンバの地位が確立されたのは先代達の貢献のたまものである事は変わりないし、大衆楽器のマリンバを高級ブランドに作り上げたことは素晴らしいことだと思います。

ただ私が思うに、ダグさんは自分の作品を愛するあまり過保護になりすぎて楽器の魅力を表現する機会を失っているような気もします。

特に私は現代音楽を演奏する者として、楽器を通常通りに弾くことが必ずしも楽器の魅力を最大限に表現しているとは思えないんです。柄でたたく事で音に幅が出るなら、そして楽器を傷つけないなら尚更、それは推奨されるべきことだと思うんです。

老舗の寿司職人がアメリカの創作寿司を見て、高級な食材をままごとみたいに扱ってるって思うのも分からなくはないです。でもそういう新しい試行錯誤を繰り返す事は芸術の向上には大切だと思うんです。

例えばジョン・ケージは実験音楽家として音楽の幅を広げました。リビングルームの音楽とか、お風呂場の音楽とか、普通に考えたらおままごと的な曲や、雑音や偶然性ですら音楽の一つと定義されるようになりました。その後の打楽器音楽の向上にも大切な役割を担いました。

 

私にとってのマリンバ(打楽器)の魅力

私にとってマリンバの魅力とは、コンサートホールで煌びやかに演奏される楽器というよりは、もっと身近で自然なものでもあると思うんです。もともと民族楽器だった楽器を違う土俵でクラシックの価値観で並べて、クラシック新参者のマリンバが絶対王者のバイオリンとクラシック音楽で対決すること自体不利極まりない。対決する事でクオリティが向上するのはいいんです。でもそれがすべてではないと思います。

特に打楽器が今音楽界で注目されつつある理由は、色んな楽器に秘められた個性、そして新しい表現方法のポテンシャルと親しみやすさによるものだと思います。

クラシック音楽が今絶滅の危機に立たされているのは、崇高な音楽を追求するあまり大衆とかけ離れすぎた結果です。両方に片足をつっこんでる打楽器はこのギャップを埋める架け橋になれる存在だと思います。

打楽器の、必要であればドロ作業も厭わないようなフットワークの軽さみたいなものも魅力だと思います。ホルンをスティックで叩く事ができなくても、打楽器は全然叩いてなんぼですから。

 

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DeMorrow Artist Marimbaを弾いてみた感想

 

最近リタイアしたIthaca大学のゴードン・スタウトの最後の演奏会に向けて、ダグさん自らがこのアーティストマリンバをニューヨークに持って行った際、ゴードン・スタウトがこのマリンバを弾いて涙した。というほどの楽器。

実際弾いてみて、いい楽器だとは思うけど、涙が出るほど感動したかというと、よく分かりませんでした(汗)確かに鍵盤は上質なんだろうと思うんですが、パイプが小さくて低音の鳴りが今一つ。音の飛び方も楽器によるものなのか、ホールの音響によるものなのかよく分かりませんでした。でも自分のマリンバにさらに百万上乗せする価値があるかと言われると、どうなんだろう?

私は高級レストランの料理より定食屋の料理の方がおいしいと思ってしまうので、庶民の私には理解できない音なのかもしれません。

 

DeMorrowさんから学んだこと

ダグさんの意見にすべて賛成できるかどうかは別として、今回の体験で音楽とはなんぞや、芸術とはなんぞや、楽器への向き合い方など、色々なことを考える機会をもらえてよかったと思います。先代達のマリンバへの貢献があっての今があることを再確認できた事で楽器に対してもっと感謝できるようになりました。

ダグさんは百科事典のような人で、マリンバの歴史や素材などについてたくさん学べてよかったです。時間があればもっとお話ししたかったです。

 

ダグさんのお話で特に印象的だったのが、マリンバの鍵盤に使われるローズウッドについて。

マリンバの鍵盤用に使えるには100年以上たった木でないといけないらしく、この100年物のローズウッドがどんどん減少している事。このエキゾチックウッドは密接して植林すると病気になるので離れたところに少しずつしか植えることしかできず、今植えてもすぐ使えるわけではないので、これから先ローズウッドのマリンバはどんどん減少していくだろうとの事です。コンサートマリンバが発明されてから数十年。今までの歴史の中でローズウッドマリンバを演奏できる貴重な時代に生まれた事に感謝して、この貴重なローズウッドがマリンバに使われるに値するような音楽や芸術を追求していかないといけないと思いました。

 

リサイタルの写真。新曲の#Kittyの初演奏。本番上手くいってよかったです。

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本物の音楽

こんにちはアメリカで打楽器やってるまいちょんです。

先日Percussion Collectiveのコンサートに行ってきました。

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これはYale大学の卒業生による打楽器アンサンブルで、私の恩師のJi Hye Jungもその一人。今回彼らがダラスにやって来るという事でリハーサルスキップして見に行きました。

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本当にオーケストラのリハーサルを抜けてでも行ったかいがあるすごいパフォーマンスでした。

本物の音楽ってこういう事なんだなっていう。コンサート中釘づけで、終わった後も余韻が半端ない。興奮して夜も眠れないほど。

 

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大学を離れて音楽でフリーランスをするようになってからというもの、ジャンクフードみたいな音楽と関わる事が多く結構悶々とする事が多かったので、久し振りにいい音楽が聞けて心が洗われた気分です。

 

大学にいた頃は本当に音楽のみを追求してました。でも社会に出てからは商業中心で、エンターテイメント性とか見た目重視的な曲だったり、お客さん受けする曲を求められたりするんです。

でもそういう分かりやすい曲って中身がないっていうか、脂っこいっていうか、本格的な料理の勉強してきていきなりハンバーガーとポテトばかり食べる生活をするような拷問 (笑)  

 

お金のために割り切ってジャンクフードな音楽を演奏したり、エビフライが乗ったうどんを天ぷらうどんですって何も知らない人に提供したりするレストランで働かないといけなかったりする生活。そしてそういう事に疑問を持つ事すら時間の無駄だと思うほど夢も希望もなくなりかけていた時に本物の音楽が聞けて、かなり救われた気分でした。

やっぱり本場のイタリアのパスタはクソまずいアメリカのブヨブヨのスパゲッティより何十倍も美味しかったと再確認したような感覚。

  

このPercussion Collectiveのメンバーの演奏は、神がかり的なオーラがありました。一人一人の技術も半端ないですが、その超人的なプレイヤーが全員真剣に体当たりでぶつかって生み出す音楽の出産現場を目の当たりにしたような気分でした。今回Percussion Collectiveは、本番まで1週間ホールを借り切って缶詰状態で練習して準備してました。練習現場を少し見学させてもらったんですが、通せば30秒もかからない箇所を何回も何回も入念にやり直して試行錯誤を繰り返してました。そうやって入念に作られた作品だからこそ深みのある曲に仕上がるんだと思います。

 

私の先生がいつも必ず念を押して教えてくれた事は、

 

演奏技術は音楽に奉仕する為に使われないといけない

 

という事。

常に音楽が先にあって、その音楽の個性を引き立てるために技術が必要なのであって、客受けするようにわざと派手な演奏で自分をいかに上手く見せようとしたり、技術にばっかり気を使って根本的な音楽を表現できていないと意味がないっていう事。もちろんいいテクニックがないと音楽を表現するのにさし障るので、テクニックは重要で、包丁も常に研いで切れ味をよくする必要があります。

でも包丁だけ研いで満足してたりしてはいけないという事。

 

最近は研いだ包丁も使うことなくインスタントラーメンみたいな時間をかけずにすぐ作れる曲ばっかり演奏したりしてたので、今回の恩師の到来は久々に雷に撃たれたような衝撃でした。周りの環境に流されず、常に高みを目指して精進していかないといけないとひしひしと感じた週末でした。

 

 今週末はアーカンソーでリサイタルです。気合を入れて頑張ります。

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私が新曲を料理するときのこだわり

こんにちは。アメリカでSpiral Staircase Duoというホルンと打楽器のアンサンブルをしてます。まいちょんです。

 

来月アーカンソー州の大学でリサイタルをするにあたって新曲を今練習中です。これは、旦那さんの友達の作曲家さんにお願いして書いてもらった曲で、今回が初のプレミアです。

 

この曲のお題は#kitty

SNSの数々の猫の投稿を元に作った曲です。うちの猫sもついに曲デビューしました。一楽章目のタイトルはMarimba Bed。

 

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しかし、この曲、なんかノホホンとしたイメージですが、まあ難しいことったら。

 

まず、楽器多すぎ!

こちらが私のセットアップ図です。

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写真に納まりきってませんがこれプラスさらに足でキックベースを踏むという、なんともまた色々要求してきはりますこと!

もう一つ別に植木鉢のセットアップもあります。

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一応私が持ってる楽器のリストを送ったところ、またご丁寧に大量に使って下さいました。

一瞬、これ必要ですか?と言いたくなる気持ちを抑えて練習中。

 

何年も前に演奏したIannis XenakisのPsaphaという曲をちょっと思い出しました。この曲は今まで弾いた曲でもトップレベルの難しさだったので、まあこれができたら、キティなんて足元にも及ばないわと思いながら練習中。

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やってるうちにオタクな域に入って難しいパッセージとかもできるようになってくると楽しくなってきます。楽器の配置を色々工夫してみたり、敷物ひとつにしても色々改良することで楽器の音の響きが変わってきたり、打楽器って奥が深いんです。最初はこういう作業が時間の無駄に思えたんですが、実はこの作業が曲全体に及ぼす影響は計り知れません。いい食材が揃わないとおいしい料理ができないようなもんですね。

 

自分の固定観念にとらわれないで曲のうま味を引き出す

作曲家さんが打楽器奏者でない場合、しっくりこないような楽器の使い方をされる事が多々あります。

私の方が打楽器の事はよく分かってるので、逆に反発したくなる事多々。この寿司のネタは特上なのに何でわざわざ上にソースとかてんこ盛りにして食べるんですか?!みたいな憤り。

たとえばこの曲も私的には楽器を使い過ぎな気がするんですね。さらに、この楽器にホルンの旋律プラス、SNSの猫の投稿を読み上げないといけないという。もう寿司ネタかくれまくり。

多ければいいってもんじゃないですからね。特に、何か特別な理由があってこの音色を使いたいというような事がないと、これ本当に必要?って思ってしまいます。

 

でもここで思考を切り替えて、逆にたくさんの楽器を調合して生まれる新しい音色の可能性を追求していく事で、新たな発見が生まれます。

 

先日、アメリカ人の旦那さんがバレンタインに私のために日本食を作ってくれたんですが、オクラとセロリと大量のネギを投入した、なんとも色鮮やかな緑色のみそ汁を作ってくれました。なんて斬新なアイデア!と思いましたが、食べてみたらセロリの甘さがひきたったおいしいみそ汁でした。

 

なので、#kittyも、調合具合を工夫して色んな音が引き立つように調整しつつ、レシピ通りに調理中です。

こんな風に考えられるようになれたのも恩師のお陰。

 

maichon.hatenablog.com

 

 

あと、もう一つ気になる部分が、この曲に選ばれたSNSの猫の投稿。

何となく、思ってたのと違う。作曲家さんの友達の猫の投稿ばっかりなので、身内ネタっぽいといいますか。もっとこれあるある的な投稿があるのに何でわざわざこのネタ使うんですか?みたいな。

 

正直、最初の印象は、

自分の猫はかわいいけど、人の猫の話なんて興味ないわ!

っていう(笑)

 

もともと猫がお題になったのも、打合せ時に作曲家さんが私達にとって大切なものやパーソナルな曲を作りたいということで決まりました。色々うちの猫の写真とか送ってたので期待していた分ちょっとがっかり。

表紙の写真も作曲家さんがfacebookで猫の写真を募って選ばれた猫の中から投票が行われました。うちのオレちゃんも候補に上がったものの、劣勢(涙)

しばらくふて寝して、悶々としつつ、自分に問いかけました。

 

私は毎回この曲を演奏するたびにオレちゃんが表紙に選ばれなかった事を思い出したいだろうか。いやそんなはずはない!

 

わが子の事になると母は強し。私はほとんどSNSは使わないんですが、この時だけはSNSを駆使してオレちゃんを宣伝しまくり、ついに表紙の座を獲得しました(笑)

これです!可愛いでしょ?

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話を戻しまして、他の人の猫の投稿。

これも、これ必要?じゃないですけど何となく違和感がずっとあったんです。作曲家さんにも相談してみたんですが、今さら変える気はないっぽく、やっぱり使わないといけないっぽいので、好きになれるように一生懸命考えました。

一つ一つの投稿だけでは意味が分かりづらいので、投稿者のInstagramとか見に行って他にどんな投稿をされてるのか見てみました(怪しいものではありません)。そうやって色々見ているうちに、どの投稿も共通して「猫をかわいがる飼い主の愛情」みたいなものが伝わってきました。これあるある的な猫の写真では表現しがたい、奥深い感情。私にもすごく共感できるものでした。急にどうでもいい他人の猫がかわいく見えてきました(笑)投稿者の人にも連絡をとって「かわいい猫ですね。今度の演奏会で演奏します」って伝えたらすごく喜ばれました。

 

Character divelopmentをいかにお客さんに表現できるかが今後の課題です。

 

#kitty、いい具合に仕上がってきてます。プレミアまであと数週間、がんばって練習します。

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