まいちょんの学びの部屋

アメリカ在住ママ兼打楽器奏者の日々の学びをシェアするブログ

アメリカのタオルって微妙

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アメリカのタオルってめっちゃ使いづらいっていう話。

 

まず、大きさが微妙

普通のハンドタオルひとつにしても、長さが中途半端で、お風呂上がりに肩にかけても落ちて来るし、髪の毛を上げるために頭に結ぼうと思っても丈が足りない!

バスタオルは私には微妙にデカすぎて体にまくと一周半。前でとめるには背中から巻き巻きしないといけないというめんどくささ!

 

無駄にフカフカ

高級感を出そうとしてるのか、肌触りがいいと思うのか分かりませんが、無駄にぶ厚くてカサばること半端なし。棚に収納するのも一苦労。洗濯機も乾燥機もタオルが占領。

しかもこの分厚さと重さのせいでグリップがないので結んでもすぐに落ちてくるという。

 

吸水性や通気性ゼロ

このフカフカ素材が水を弾いて拭いても拭いても水きれしない。そして今度はタオル自体が乾かないのですぐ臭くなります。

バスタオルも乾燥機で長い事乾燥させても湿ってるし、電気代がかさむ。

 

ビバ日本の布巾とガーゼタオル

その点日本のタオルは最高ですね。使いやすさや性能も抜群で奥深い。吸水性も素晴らしい上にすぐ乾くしかさ張らない。ビバ日本のタオル。

この素晴らしさをアメリカ人に分かってもらおうと色々努力しましたが、

 

なんかオシメみたい

 

と言われて撃沈↓

見た目だけで判断して中身をみないのはあきませんよ!

 

ビバ100均のスポンジとボディタオル

私が一番重宝してるのが100均のスポンジ。5個入り100円とかのやつ。軽さといい硬さといい、乾きやすさといい完璧。最近近所にダイソーが出来てくれたお陰で随分お世話になってます。

日本のボディタオルは泡立ちやすいし肌にも優しい。アメリカでは普通の四角いフェイスタオルで体を洗う人が多いですけど、なんかゴワゴワしてて泡立たないし乾かないし臭いし背中も届かないし最悪。

 

最後に

アメリカに来られる際はタオルに要注意。日本のフェイスタオルやボディタオルはかさばらないので一枚あればかなり重宝しますよ^_^

 

音楽を通して学べること

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こんにちは。アメリカで打楽器教えてるまいちょんです。

子ども達に何年も音楽を教えてますが、最近重視して教えるようにしている事は

 

問題解決力を養う事と、気くばりができるようになる事。

 

問題解決力を養う

これ、結構重要なスキルで、ぶっちゃけこれができたら先生はいらないわけです。

上達しない生徒は練習の仕方が下手くそです。そして自分で考える力がない。

 

「どうやったらもっと上手くなれると思うか」という質問に返って来る答えがただ単に「練習する」だったり。

「どこをどう練習する?」って聞いても「たくさん練習する」とかいう回答だったりします。まあ練習しないよりはマシですけど、もっと具体的にどういうアプローチをするか考える力がない子が多いです。

 

そういう子どもたちに最近よく使う言葉は

練習する時はお医者さんのように考える癖をつけましょう

 

  • まず、診察。特に何か悪い所(改善点)があるかどうか考える

例えば、メトロノームとずれる

 

  • どこに異常があるかつきとめる

それは、コーディネーションの問題なのか(手が思ったように動かない)

それとも、リズムを理解できていないのか

それとも、メトロノームを聞けていないのか

 

  • 薬を処方→どういう練習方法で改善できるか考える

ゆっくり弾いてみる

1小節ずつ弾いてみる

足でビートをタップしながら弾いてみる

 

  • 薬の効き具合を確かめる

この練習は役に立ってるか見極めて、もしあまり効果的でないなら他の練習法方を模索する

 

  • 完治するまで試行錯誤を繰り返す

練習だけして満足しないで、きちんと結果が出るまで努力する

 

言うは易しですけどね。でもこれができるとできないで上達具合がかなり変わってきます。頭がいい子が何でもできるのはこの問題解決能力と自己観察力の違いだと思います。

 

気くばりができる事

音楽をする上で自分の立ち位置を理解出来るかどうかはとても重要な事です。例えば自分はソロイストなのか、サポーターなのかで同じパッセージでも弾き方が変わってきます。

 

あるソプラノ歌手の方のブログで興味深いと思ったのが、普段赤い服ばかり着てると思われがちなのは、ソプラノとしての立場上地味な色の服を着ると他の人が困ってしまうからだそうです。本人は実は淡い色が好みだそうですが、主役が目立たないと周りが苦労するという気配りから派手な色をわざと選んでいるんですね。

 

打楽器は逆に主役になることはあまりないんですが、サポーターとしての立ち位置をわきまえて、どうやってバンドに貢献出来るかを常に観察する練習をしないといけません。自分の役割がメトロノームならなるべくバックグラウンドで。ここぞという時の効果音ならパンチの効いた音を出したり。ティンパニなら低音セクションと音程やアーティキュレーションをマッチしたり、鍵盤楽器ならメロディーセクションとフレーズを合わせたり、バンドやオーケストラのサイズに合わせて音量を調節したりと、状況に応じて適切に弾き分けることができないといけません。

 

打楽器のパートは他の楽器に比べてシンプルですが、簡単だと思ってこの気配りを怠るといいミュージシャンにはなれないです。

 

先日中高生向けの吹奏楽の曲のレコーディングに参加したんですけど、サブで来た打楽器の人が全然空気読めない人で一緒に演奏するのに苦労しました。

私がビブラフォンでフルートのソロパッセージのオブリガートを弾いていて、フレーズの終わりの大切な瞬間に全然違うタイミングでチャイムを大音量で鳴らすんです。びっくりして振り返って意思表示をしたんですけど、それすら気付かず飄々としてて、自分が何をしてるのか分かってない感じでした。

彼的には正確にメトロノーム通りきっちりカウントして弾いてるんだろうと思うんですけど、全然周りの音を聴けてない。。。実際メトロノーム通りきっちり弾けたりチューナー通りの音程で弾けても周りとずれてたら意味ないですからね。

 

終わりに

問題解決力と気配りできる事。これは音楽だけではなく、私たちが普段生きていく上で重要なスキルです。教育者として、子ども達が大きくなって、例え音楽を辞めてしまっても、音楽を通して学んだスキルを使ってそれぞれの分野で成功できる力を身につけてくれたらいいなと思う限りです。

マリンバについて真剣に語ってみる

こんにちは。アメリカで打楽器やってるまいちょんです。

今回はマリンバについて真剣に語ってみようと思います。

 

先日、アーカンソー州のアーカデルフィアという小さい町にあるOuachita Baptist Universityという大学でSpiral Staircase Duoのリサイタルをしました。私は全く知らなかったんですが、このアーカデルフィアという町にはDoug DeMorrowのマリンバの工場があったんです。

リサイタルをするにあたって大学のマリンバを借りられるか聞いてみたところ、大学の先生から、すごいマリンバの宣伝をされました。

  • うちにはDoug DeMorrowの超大作のアーティストマリンバがあります!
  • これはDougが8年間かけて集めたよりすぐりの鍵盤を使って作られてます!
  • プロジェクション、サウンドクオリティーも申し分なし!
  • 世界に一つしか存在しない名作!

等々、全然聞いてもいないのにメールのやりとりするたびに毎回「このマリンバは本当にすばらしい!」っていう内容が込められて返ってきました。

DeMorrowマリンバは噂にはよく聞いていたブランドでした。毎回このブランドで耳にするのが、

  • Doug DeMorrowさんというおじいちゃんがアーカンソーのド田舎で一人手作りでマリンバを作っているらしい。
  • DeMorrowマリンバを知っている人はみんな口をそろえてこのブランドを推薦する。
  • 手作りなので大手ブランドのマリンバより割高で、順番待ちリストが長い。
  • MalletechマリンバのLeigh Stevensが鍵盤やパイプのデザインを盗んだという噂。 

マリンバ大手メーカーをざっくり紹介

アメリカで有名なマリンバの大手四大ブランドは

  1. Yamaha
  2. Adams
  3. Malletech
  4. Marimba One
  • Yamahaは安倍圭子が日本はもとより世界で活躍してマリンバを推奨したお陰でアメリカでも有名な日本ブランド。高音が良くなってシロフォンのようなサウンド。安倍圭子シリーズが有名。
  • Adamsはオランダの会社。鍵盤があまりそば鳴りしないダークなサウンド。一番小さく軽いので持ち運びやすいけど壊れやすい。Yale大学教授のRobert VanSiceシリーズが有名。
  • Malletechはアメリカで有名なスティーブンスグリップを発明したLeigh Stevensの開発したブランド。真鍮の円形パイプそれぞれにストッパーがついてパイプのチューニングが可能。鍵盤の幅がかなり大きく、楽器も巨大で重さもそれなり。ノースウェスタン大学のMichael Burrittシリーズなどが有名。
  • Marimba OneはカリフォルニアのRon Samuelが作った会社。中型で低音がよく響く。ボストン大学のNancy Zeltsmanや大茂絵里子などがアーティスト契約している。

 

私のマリンバブランドに対する見解

実はぶっちゃけブランドはどうでもいいと思うんです。

私も若いころは先生のうけうりみたいに言われたことを信じて、私の先生がこれがいちばん素晴らしい楽器でいい音が鳴るって言ったら本当にそう思ってました。でも学校や先生が変わる度に意見が変わるんです。

今まで3つの大学で勉強しました。学部の時はヤマハ。修士課程ではマレテック。博士課程ではアダムスの先生につきました。全員が全員自分のブランドを推奨して他の楽器はヘボい的な意見でした。そしておもしろいくらいその先生につく生徒はみんな宗教みたいにそれぞれのブランドを崇拝してました。私もその一人でしたが、環境が変わる度にカルチャーショックを受けるように混乱しました。それを何回も繰り返す内に一つの結論にたどり着きました。

 

  • マリンバブランドにはそれぞれ違う個性があって、それを好きか嫌いかで判断できてもそれをかならずしも良い、悪いとは言えない。
  • 私の経験上、下手な人ほど楽器のせいにしがちで、ぶっちゃけ上手い人が同じ楽器弾いたらいい音がなる。楽器の個性をより上手に引き立てられるかは演奏者の力量による。
  • マレット云々、楽器云々言ってる前に腕を磨いてへぼい楽器でも魅力的に演奏できるように練習した方がいい。

 

ちなみに私のマリンバはマリンバワンです。マリンバワンを選んだ理由は大きさも音質も中道を行ってて、値段もお手頃価格で、サービスもよかったからです。

そしたらマレテックの先生から電話がかかってきてめっちゃ怒られました。その後マレテックの人から、いかにマレテックの方がマリンバワンよりいい楽器かっていう内容がつらつらつらつら書かれたメールが届きました。しかも社長のスティーブンスがメールにCCされてて、私はブラックリストに入れられて私のマリンバ人生は終わったと思いましたが、後になって考えればなんてアホらしい。マレテックが必至すぎて笑えてくるほど。

 

まあそんなこんなでブランドは私にとってはどうでもいいんですね。なので今回のDeMorrowさんのブランドもぶっちゃけどうでもよかったんです。そんな素晴らしい楽器を使わせていただいてありがとうございます。ってノリでした。

 

Doug DeMorrowのマリンバに対する愛情

OBUにリサイタル前日の夜に着いてホールでサウンドチェックをしました。すると夜も遅いのにダグさん自らホールでアーティストマリンバと共にお出迎えしてくれました。噂に聞いていたダグさんはラピュタに出てくる炭鉱のおじいちゃんみたいな人でした。

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サウンドチェックを助けてもらえて良かったんですが、色々監視されてるみたいで緊張して全然集中できないという。。。どちらかというと、私が彼の大事なベイビーマリンバを粗末に扱わないか見張っている、または私がこのマリンバにどういうリアクションをするかを伺っている、というような印象でした。そして彼の一言一言に「ん?」ってなる事多々。

 

まず、私がこのマリンバを弾くに値する人物かどうかを私のビデオを見て事前調査したらしく、私がお許しをもらえたのは、安倍圭子のような弾き方をしないから。

 

 

www.youtube.com

 

安倍圭子はマリンバの鍵盤をよく壊すことで有名です。たたき方も日本人特有の和太鼓みたいな大振りで、硬いマレットで激しく弾く印象があります。アメリカのマリンバ奏者とは全然違うスタイルです。

 

ダグさんに言わせると、彼女の弾き方は見た目重視で楽器をただの道具としか捉えていない。マレットの柄で叩いたりするのなんてあり得ない。実際それで鍵盤が壊れることはないかもしれないけど、楽器を粗末に扱う態度が許せない。楽器はアーティストと同等のパートナーであって、そげに扱われてほしくない。

 

という事でした。

 

後日ダグさんのマリンバ工場に訪れてみて感じたんですが、彼は本当に根っからの職人で、自分の仕事に誇りを持ってました。有名になるとか、お金を儲けるとかよりも、クオリティーの高い芸術作品を作る事をモットーに、他のブランドがどんどん企業を拡大しているのに対して看板一つすらないガレージで作業して常にローズウッドと対話していました。

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同じ音の鍵盤でも音の響き方で5段階に分類して、練習用、コンサート用、などに振り分けて、その中で最も響きのいい鍵盤をアーティストマリンバに使ったらしいです。本人曰くこんなことをしているメーカーは他にないそうです。なので彼のアーティストマリンバの鍵盤は一つ一つ大きさや太さや色が違うんです。最初は弾くときに戸惑ったんですが、見た目よりも音重視。演奏していても、どちらかというと自然との融合、木と直接触れ合って対話しているような感覚になりました。

 

実際安倍圭子は楽器を粗末に扱っているのか

ダグさんの言う事はもっともなんですが、では実際安倍圭子や他のアーティストが楽器を粗末に扱っているかというと、それはそれで違うと思うんですね。

安倍圭子はアメリカでもマリンバ界の神様みたいな存在で、私も何回か彼女の演奏を生で見たことがありますが、オーラが違う。技術面では今の若い人の方がもっと手も早く回ってきちんと弾ける人も多いかもしれないけど、彼女が弾くと神が宿るような神秘的な現象がおきます。天女が踊ってるような演奏です。

実際彼女のお弟子さんの話を聞くと、彼女のレッスンもスピリチュアルで、最初の音を鳴らすまでの精神統一や音楽と一体化する事を重視されるそうです。

そんな彼女が楽器を痛めつけたり、お遊びのようなノリでマリンバの柄で演奏したりしているわけでは決してないはず。

 

安倍圭子の打楽器界への貢献

安倍圭子がなぜマリンバ界の神的存在になったかというと、彼女の打楽器界への貢献が素晴らしかったからです。

もともとマリンバはメキシコやグアテマラの民族楽器で、クラシック界で認められるようになったのも、安倍圭子を初め、1950年代以降の人たちの尽力のたまものです。彼女はマリンバ奏者としてマリンバの魅力を伝えただけでなく、レパートリーが少ないので、自らマリンバの曲を作曲し、さらには本物の作曲家に曲を依頼して、楽譜やCDを出版してマリンバのための曲を沢山世に送り出しました。ヤマハと契約して楽器の向上にも貢献し、5オクターブマリンバを作り出した一人でもあります。

 

Doug DeMorrowも同じ世代

私は、ダグさんも安倍圭子もマリンバに対する情熱は変わらない思います。安倍圭子もDoug DeMorrowもLeigh Stevensも方向性は違えど、マリンバの地位を向上させて世間に認められるレベルにした点では同じくらい評価されると思います。

工場を見学した時に色々熱く語ってくれたんですが、ダグさんは、マリンバをバイオリンと同等に扱ってもらえるようなクオリティにしたい。そのためには演奏者の価値観をまず変えないといけない。特にマリンバは打楽器で唯一ソロ楽器として通用する楽器で、他の楽器にも対抗し得るポテンシャルがある。だれもスネアドラムだけのソロコンサートには行きたがらないけど、マリンバの音には他の打楽器にはない魅力がある。との事でした。だからこそ尚更、楽器をそげに扱うことが許せない。ホルンをスティックで叩く人がいないように、マリンバも丁寧に扱われるべきである。との事でした。

 

私の見解

私も今のマリンバの地位が確立されたのは先代達の貢献のたまものである事は変わりないし、大衆楽器のマリンバを高級ブランドに作り上げたことは素晴らしいことだと思います。

ただ私が思うに、ダグさんは自分の作品を愛するあまり過保護になりすぎて楽器の魅力を表現する機会を失っているような気もします。

特に私は現代音楽を演奏する者として、楽器を通常通りに弾くことが必ずしも楽器の魅力を最大限に表現しているとは思えないんです。柄でたたく事で音に幅が出るなら、そして楽器を傷つけないなら尚更、それは推奨されるべきことだと思うんです。

老舗の寿司職人がアメリカの創作寿司を見て、高級な食材をままごとみたいに扱ってるって思うのも分からなくはないです。でもそういう新しい試行錯誤を繰り返す事は芸術の向上には大切だと思うんです。

例えばジョン・ケージは実験音楽家として音楽の幅を広げました。リビングルームの音楽とか、お風呂場の音楽とか、普通に考えたらおままごと的な曲や、雑音や偶然性ですら音楽の一つと定義されるようになりました。その後の打楽器音楽の向上にも大切な役割を担いました。

 

私にとってのマリンバ(打楽器)の魅力

私にとってマリンバの魅力とは、コンサートホールで煌びやかに演奏される楽器というよりは、もっと身近で自然なものでもあると思うんです。もともと民族楽器だった楽器を違う土俵でクラシックの価値観で並べて、クラシック新参者のマリンバが絶対王者のバイオリンとクラシック音楽で対決すること自体不利極まりない。対決する事でクオリティが向上するのはいいんです。でもそれがすべてではないと思います。

特に打楽器が今音楽界で注目されつつある理由は、色んな楽器に秘められた個性、そして新しい表現方法のポテンシャルと親しみやすさによるものだと思います。

クラシック音楽が今絶滅の危機に立たされているのは、崇高な音楽を追求するあまり大衆とかけ離れすぎた結果です。両方に片足をつっこんでる打楽器はこのギャップを埋める架け橋になれる存在だと思います。

打楽器の、必要であればドロ作業も厭わないようなフットワークの軽さみたいなものも魅力だと思います。ホルンをスティックで叩く事ができなくても、打楽器は全然叩いてなんぼですから。

 

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DeMorrow Artist Marimbaを弾いてみた感想

 

最近リタイアしたIthaca大学のゴードン・スタウトの最後の演奏会に向けて、ダグさん自らがこのアーティストマリンバをニューヨークに持って行った際、ゴードン・スタウトがこのマリンバを弾いて涙した。というほどの楽器。

実際弾いてみて、いい楽器だとは思うけど、涙が出るほど感動したかというと、よく分かりませんでした(汗)確かに鍵盤は上質なんだろうと思うんですが、パイプが小さくて低音の鳴りが今一つ。音の飛び方も楽器によるものなのか、ホールの音響によるものなのかよく分かりませんでした。でも自分のマリンバにさらに百万上乗せする価値があるかと言われると、どうなんだろう?

私は高級レストランの料理より定食屋の料理の方がおいしいと思ってしまうので、庶民の私には理解できない音なのかもしれません。

 

DeMorrowさんから学んだこと

ダグさんの意見にすべて賛成できるかどうかは別として、今回の体験で音楽とはなんぞや、芸術とはなんぞや、楽器への向き合い方など、色々なことを考える機会をもらえてよかったと思います。先代達のマリンバへの貢献があっての今があることを再確認できた事で楽器に対してもっと感謝できるようになりました。

ダグさんは百科事典のような人で、マリンバの歴史や素材などについてたくさん学べてよかったです。時間があればもっとお話ししたかったです。

 

ダグさんのお話で特に印象的だったのが、マリンバの鍵盤に使われるローズウッドについて。

マリンバの鍵盤用に使えるには100年以上たった木でないといけないらしく、この100年物のローズウッドがどんどん減少している事。このエキゾチックウッドは密接して植林すると病気になるので離れたところに少しずつしか植えることしかできず、今植えてもすぐ使えるわけではないので、これから先ローズウッドのマリンバはどんどん減少していくだろうとの事です。コンサートマリンバが発明されてから数十年。今までの歴史の中でローズウッドマリンバを演奏できる貴重な時代に生まれた事に感謝して、この貴重なローズウッドがマリンバに使われるに値するような音楽や芸術を追求していかないといけないと思いました。

 

リサイタルの写真。新曲の#Kittyの初演奏。本番上手くいってよかったです。

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本物の音楽

こんにちはアメリカで打楽器やってるまいちょんです。

先日Percussion Collectiveのコンサートに行ってきました。

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これはYale大学の卒業生による打楽器アンサンブルで、私の恩師のJi Hye Jungもその一人。今回彼らがダラスにやって来るという事でリハーサルスキップして見に行きました。

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本当にオーケストラのリハーサルを抜けてでも行ったかいがあるすごいパフォーマンスでした。

本物の音楽ってこういう事なんだなっていう。コンサート中釘づけで、終わった後も余韻が半端ない。興奮して夜も眠れないほど。

 

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大学を離れて音楽でフリーランスをするようになってからというもの、ジャンクフードみたいな音楽と関わる事が多く結構悶々とする事が多かったので、久し振りにいい音楽が聞けて心が洗われた気分です。

 

大学にいた頃は本当に音楽のみを追求してました。でも社会に出てからは商業中心で、エンターテイメント性とか見た目重視的な曲だったり、お客さん受けする曲を求められたりするんです。

でもそういう分かりやすい曲って中身がないっていうか、脂っこいっていうか、本格的な料理の勉強してきていきなりハンバーガーとポテトばかり食べる生活をするような拷問 (笑)  

 

お金のために割り切ってジャンクフードな音楽を演奏したり、エビフライが乗ったうどんを天ぷらうどんですって何も知らない人に提供したりするレストランで働かないといけなかったりする生活。そしてそういう事に疑問を持つ事すら時間の無駄だと思うほど夢も希望もなくなりかけていた時に本物の音楽が聞けて、かなり救われた気分でした。

やっぱり本場のイタリアのパスタはクソまずいアメリカのブヨブヨのスパゲッティより何十倍も美味しかったと再確認したような感覚。

  

このPercussion Collectiveのメンバーの演奏は、神がかり的なオーラがありました。一人一人の技術も半端ないですが、その超人的なプレイヤーが全員真剣に体当たりでぶつかって生み出す音楽の出産現場を目の当たりにしたような気分でした。今回Percussion Collectiveは、本番まで1週間ホールを借り切って缶詰状態で練習して準備してました。練習現場を少し見学させてもらったんですが、通せば30秒もかからない箇所を何回も何回も入念にやり直して試行錯誤を繰り返してました。そうやって入念に作られた作品だからこそ深みのある曲に仕上がるんだと思います。

 

私の先生がいつも必ず念を押して教えてくれた事は、

 

演奏技術は音楽に奉仕する為に使われないといけない

 

という事。

常に音楽が先にあって、その音楽の個性を引き立てるために技術が必要なのであって、客受けするようにわざと派手な演奏で自分をいかに上手く見せようとしたり、技術にばっかり気を使って根本的な音楽を表現できていないと意味がないっていう事。もちろんいいテクニックがないと音楽を表現するのにさし障るので、テクニックは重要で、包丁も常に研いで切れ味をよくする必要があります。

でも包丁だけ研いで満足してたりしてはいけないという事。

 

最近は研いだ包丁も使うことなくインスタントラーメンみたいな時間をかけずにすぐ作れる曲ばっかり演奏したりしてたので、今回の恩師の到来は久々に雷に撃たれたような衝撃でした。周りの環境に流されず、常に高みを目指して精進していかないといけないとひしひしと感じた週末でした。

 

 今週末はアーカンソーでリサイタルです。気合を入れて頑張ります。

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私が新曲を料理するときのこだわり

こんにちは。アメリカでSpiral Staircase Duoというホルンと打楽器のアンサンブルをしてます。まいちょんです。

 

来月アーカンソー州の大学でリサイタルをするにあたって新曲を今練習中です。これは、旦那さんの友達の作曲家さんにお願いして書いてもらった曲で、今回が初のプレミアです。

 

この曲のお題は#kitty

SNSの数々の猫の投稿を元に作った曲です。うちの猫sもついに曲デビューしました。一楽章目のタイトルはMarimba Bed。

 

maichon.hatenablog.com

 

しかし、この曲、なんかノホホンとしたイメージですが、まあ難しいことったら。

 

まず、楽器多すぎ!

こちらが私のセットアップ図です。

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写真に納まりきってませんがこれプラスさらに足でキックベースを踏むという、なんともまた色々要求してきはりますこと!

もう一つ別に植木鉢のセットアップもあります。

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一応私が持ってる楽器のリストを送ったところ、またご丁寧に大量に使って下さいました。

一瞬、これ必要ですか?と言いたくなる気持ちを抑えて練習中。

 

何年も前に演奏したIannis XenakisのPsaphaという曲をちょっと思い出しました。この曲は今まで弾いた曲でもトップレベルの難しさだったので、まあこれができたら、キティなんて足元にも及ばないわと思いながら練習中。

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やってるうちにオタクな域に入って難しいパッセージとかもできるようになってくると楽しくなってきます。楽器の配置を色々工夫してみたり、敷物ひとつにしても色々改良することで楽器の音の響きが変わってきたり、打楽器って奥が深いんです。最初はこういう作業が時間の無駄に思えたんですが、実はこの作業が曲全体に及ぼす影響は計り知れません。いい食材が揃わないとおいしい料理ができないようなもんですね。

 

自分の固定観念にとらわれないで曲のうま味を引き出す

作曲家さんが打楽器奏者でない場合、しっくりこないような楽器の使い方をされる事が多々あります。

私の方が打楽器の事はよく分かってるので、逆に反発したくなる事多々。この寿司のネタは特上なのに何でわざわざ上にソースとかてんこ盛りにして食べるんですか?!みたいな憤り。

たとえばこの曲も私的には楽器を使い過ぎな気がするんですね。さらに、この楽器にホルンの旋律プラス、SNSの猫の投稿を読み上げないといけないという。もう寿司ネタかくれまくり。

多ければいいってもんじゃないですからね。特に、何か特別な理由があってこの音色を使いたいというような事がないと、これ本当に必要?って思ってしまいます。

 

でもここで思考を切り替えて、逆にたくさんの楽器を調合して生まれる新しい音色の可能性を追求していく事で、新たな発見が生まれます。

 

先日、アメリカ人の旦那さんがバレンタインに私のために日本食を作ってくれたんですが、オクラとセロリと大量のネギを投入した、なんとも色鮮やかな緑色のみそ汁を作ってくれました。なんて斬新なアイデア!と思いましたが、食べてみたらセロリの甘さがひきたったおいしいみそ汁でした。

 

なので、#kittyも、調合具合を工夫して色んな音が引き立つように調整しつつ、レシピ通りに調理中です。

こんな風に考えられるようになれたのも恩師のお陰。

 

maichon.hatenablog.com

 

 

あと、もう一つ気になる部分が、この曲に選ばれたSNSの猫の投稿。

何となく、思ってたのと違う。作曲家さんの友達の猫の投稿ばっかりなので、身内ネタっぽいといいますか。もっとこれあるある的な投稿があるのに何でわざわざこのネタ使うんですか?みたいな。

 

正直、最初の印象は、

自分の猫はかわいいけど、人の猫の話なんて興味ないわ!

っていう(笑)

 

もともと猫がお題になったのも、打合せ時に作曲家さんが私達にとって大切なものやパーソナルな曲を作りたいということで決まりました。色々うちの猫の写真とか送ってたので期待していた分ちょっとがっかり。

表紙の写真も作曲家さんがfacebookで猫の写真を募って選ばれた猫の中から投票が行われました。うちのオレちゃんも候補に上がったものの、劣勢(涙)

しばらくふて寝して、悶々としつつ、自分に問いかけました。

 

私は毎回この曲を演奏するたびにオレちゃんが表紙に選ばれなかった事を思い出したいだろうか。いやそんなはずはない!

 

わが子の事になると母は強し。私はほとんどSNSは使わないんですが、この時だけはSNSを駆使してオレちゃんを宣伝しまくり、ついに表紙の座を獲得しました(笑)

これです!可愛いでしょ?

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話を戻しまして、他の人の猫の投稿。

これも、これ必要?じゃないですけど何となく違和感がずっとあったんです。作曲家さんにも相談してみたんですが、今さら変える気はないっぽく、やっぱり使わないといけないっぽいので、好きになれるように一生懸命考えました。

一つ一つの投稿だけでは意味が分かりづらいので、投稿者のInstagramとか見に行って他にどんな投稿をされてるのか見てみました(怪しいものではありません)。そうやって色々見ているうちに、どの投稿も共通して「猫をかわいがる飼い主の愛情」みたいなものが伝わってきました。これあるある的な猫の写真では表現しがたい、奥深い感情。私にもすごく共感できるものでした。急にどうでもいい他人の猫がかわいく見えてきました(笑)投稿者の人にも連絡をとって「かわいい猫ですね。今度の演奏会で演奏します」って伝えたらすごく喜ばれました。

 

Character divelopmentをいかにお客さんに表現できるかが今後の課題です。

 

#kitty、いい具合に仕上がってきてます。プレミアまであと数週間、がんばって練習します。

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本田圭介の英語発音で日本人の発音を検証してみる

こんにちは。アメリカ在住歴更新中のまいちょんです。今回は英語のお話。

こんな記事を読みました。

 

レコードチャイナ

2019年2月9日、騰訊体育は、サッカー元日本代表の本田圭佑が英語でのインタビューで発した一言が現場を一瞬凍り付かせた後、爆笑を引き起こしたと報じた。

記事は、現在オーストラリアのメルボルン・ビクトリーに所属する本田が先日行われたインタビューの中で、長期離脱の原因になっている負傷の状況について、英語で「体の問題と真剣に向き合わなければならない。こう言うとちょっと良くない感じがするが、それが事実、現実だ」と語ったと紹介。その際本田が「現実」を意味する「fact」と力を込めて言うと、場内から「オー」という声が漏れるとともに、現場が一瞬凍り付いたと伝えた。

その原因について、本田の「fact」の発音が汚いののしり言葉と同じように聞こえてしまったからだとしたうえで、隣にいたケビン・マスカット監督が冷静にすかさず「fact、factだ」と説明すると、場内は大きな笑いに包まれたと紹介。本田も異変に気付いたようで、やや慌てた表情で「ごめんなさい、僕の発音がまずかったかもしれない」と釈明したとしている。

記事はそのうえで「日本式の英語の発音は確かに悩ましい」とし、以前にある外国人が日本のカタカナ英語発音の代表的な例として「マクドナルド、サラダ、グーグル、タクシー、スターバックス、ホテル」などを挙げたことを紹介。「これは堪えきれずに吹き出してしまう」と評した。(翻訳・編集/川尻)

 

本田さんの英語がどんな発音なのか謎なので、話題のインタビューを調べてみました。

 

聞いてみると、本田さん結構綺麗な英語をしゃべってますね。でも問題の箇所は、

 

It's factと言いたかったところを

Fワードと聞き間違えられたようです。

 

日本人の英語発音でよく指摘されるのが、

  • 語尾が母音で終わる
  • LとRがまざる
  • SとSHがまざる
  • BとVがまざる
  • THが発音できない
  • FやWが発音できない

 

などですね。でもこれは英語を話慣れてくると結構克服できるんですが、上級者でも難しいのが、母音の発音なんです!これ、アメリカ在住十数年の私も未だによく指摘される部分なのです。

 

日本人の英語発音は母音がすべて「あいうえお」の発音になってしまうんです!

日本人的に考えると「A」=「あ」となってしまうんですが、英語の「A」の発音は「え」と「あ」の中間みたいな発音です。

発音記号でいう / æ / です。

  • hat(帽子)
  • cat(猫)
  • bat(こうもり)など

 

逆に、日本語の「あ」の発音は「U」の発音に似ています。発音記号でいう / ʌ / です。

  • hut(小屋)
  • cut(切る)
  • but(しかし)など

 

見ての通り、母音の発音を間違えると単語の意味が変わってしまうのです。本田さんはFactと言おうとして/ æ /ではなく/ ʌ /の方を使ってしまったのがいけなかったんですね。

 

ちなみに、「O」の発音は日本語の「お」ではなく、「お」の口をして「あ」という謎な発音です。(/ ɒ / とか / ɔ /) 

  • hot(熱い)
  • cot(折り畳み式ベッド)
  • bot(ボット)など

 

実は私がいつも苦労するのはこの発音です。難しいのが、この「お」と「あ」の調合具合です。イギリス英語はどちらかというと「お」よりですが、アメリカでは「あ」より。何がこんがらがるかというと、色んなグラデーションがあることです。赤っぽい紫でも青っぽい紫でも全部紫みたいな感じ?

 

旦那さんはコロラド出身ですが、一回、コロラドは実はコロラドではなくカララドなんですか?と聞いてみたら、「どっちでも通じる」と言われました。日本語的に考えると「お」と「あ」は混ぜられないので余計にこんがらがります。

 

アメリカ人がよく日本語で間違えるのが

「こわい」と「かわいい」

英語では同じような発音でも日本語では全然意味変わってきますからね(笑)

 

あと、私の旧姓は「たどころ」ですが、よく「トドコロ」とか「タダコロ」とか言われ、たまに「タコドロ」になったり、まあそれはそれは色んなバージョンで呼ばれました。何回訂正しても全然違いがわかってもらえず、途中から諦めました。

 

さらにこの母音に日本人に苦手なLとRが混ざるともっと難しい

 

  • lug(取って、つまみ)
  • lag(遅れる)
  • log(丸太)
  • rug(絨毯)
  • rag(雑巾)
  • rog(商品受領書)

はいもう無理 (ll゚д゚(ll゚Д゚ll)゚д゚ll)

 

終わりに

本田圭介さんでも間違える母音の発音。英語発音には重要なので、気を付けないといけません。カタカナ英語等、日本語になってしまっている英語は特に注意が必要です。きちんと発音できるためには英語のスペルを確認するのが大切です。

漢字と同様、英語のスペルがどんどん微妙になってる私にとっては至難の業ですが。。。汗

アメリカで受けのいいパーティフード

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こんにちは。アメリカ在住に年季が入ってきたまいちょんです。

アメリカ生活ももうすぐ17年目になろうとしてます。私は家に人を呼ぶことはあまりないんですが、たまにホームパーティーを開催するとかなりの確率で日本食を期待されます。

今回は私が海外生活中に今まで振舞った料理の中で一番リピート率の高い料理を紹介したいと思います。

 

アメリカ(特に中西部)に住んでいると揃えられる材料に限りがあるので、手に入りやすい食材を使って作れて、なおかつアメリカ人にも食べやすいもの。となると結構限られてきます。

 

アメリカ人受けのいい食べ物

今まで作った料理の中で、特に人気があったのは、

  • 唐揚げ
  • トンカツ
  • お好み焼き
  • 手巻き寿司
  • カレー

 

やっぱり揚げ物系や肉系はアメリカ人うけがいいです。でも唐揚げやトンカツは揚げるのに時間がかかるので沢山人が集まるパーティにはちょっと不向きでした。やっぱり出来立ての方がおいしいけど、かといって揚げ物中にキッチンを離れるわけにもいかずおもてなししづらいという。

 

寿司は好き嫌いが分かれました。好きな人はめっちゃ好き!でも万人受けする料理ではないので食べられない人様に他の品を作る必要がありました。中西部で新鮮な寿司用の魚を調達するのも難しいし、お値段もそれなりなので、何回もリピートするほど作ってないです。

 

アメリカ人受けの悪かった食べ物

逆に人気がなかったのは

  • すき焼き
  • しゃぶしゃぶ

同じ鍋をみんなでつつくという習慣がないので、気持ち悪がられる事が多々。アメリカではしゃぶしゃぶレストランもたまに見かけますが、鍋もお一人様用に分けられたりします。生卵を食べる習慣もないので、サルモネラ菌にやられる!と思われます。確かにアメリカの卵は生食用にできてないので生で食べるのは危険みたいです。あと、薄肉を普通のスーパーで見つけるのが難しいので、いちいちオリエンタルマーケットで調達しないといけないのでひと手間かかります。

アメリカの家はセントラルエアーシステムで常に同じ気温に保たれているので、冬場はみんなで鍋をつついて温まる!みたいな発想はないし、逆に暑がられたりします。熱い食べ物を食べる習慣もないので、いちいち冷めるのを待ってから食べたりと、面倒くさい。私的には鍋は熱いうちにホクホク食べるもので、冷めてから食べるとか鍋の意味なし。

逆に中国人とかアジア人の友達にはめっちゃ受けがいいです。でも謎な魚団子とかいっぱい持ってきてくれてアメリカ人がドン引きして一口も食べられずに帰って行った事があります(汗)

 

アメリカ人とは食べたくない食べ物

アメリカ人とは食べたくない料理のダントツ一位は

  • ラーメン

まず、麺をすすって食べられない。麺をすするのは下品なマナーなので、ドン引きされます。でもすすらないようにちまちま食べるのは難しい。

そして、鍋と同様に、アメリカ人は熱いうちに食べられない人が多いので、ぬるいラーメンを提供するというラーメン道に反した行いをするのが個人的に許せない(笑)。そしてのびたラーメンを食べているアメリカ人を見ているのも辛いという三難苦。ラーメンはアジア人としか食べません。

 

私のリピート率No.1の食べ物

前置きが長くなりましたが、私が推薦する海外で受けがいいパーティフードとは、

  • 餃子!!

これ、意外とアメリカ人大好きです。アメリカ人のみならず、色んな国の人にふるまいましたが、皆さん結構喜んでくれます。

まず、コスパ最高!餃子の材料は普通のスーパーで安っっすく手に入ります。しかも結構大量に作れるので大人数のパーティには最適。餃子の皮も自分で作る時間がなければ、オリエンタルマーケットでも手に入りますが、最悪普通のスーパーに売ってるワンタンの皮とかでも代用可。

包むのはみんなで包めばパーティの催しにもなるし、みなさん結構楽しんで包んでくれます。自分達で作った料理を食べるとより一層美味しく食べられます。

と、餃子は私にとってアメリカでコミュニケーションの一環を担う重要な役割を果たしてくれているんですね。困った時は餃子。ありがとう餃子。

 

でもこの必殺料理が通用しなかった事が2回だけあります。

 

1回目は今アメリカで流行りのグルテンフリーダイエットを取り入れてる人がお客さんだった時。

慌てて米粉で皮を作ってみましたがかなりもっちり感のある、そしてかなりひび割れした餃子が出来ました。グルテン無くして餃子のヒダヒダは出来ないことが判明しました。

 

2回目は、結婚前初めて旦那さんの家に行った時。ここは腕によりをかけて旦那家族に手料理を振舞いましょうと思って作ったはいいけど、初めて訪れた旦那家はそれはそれはリッチな白人一家で、大衆料理がまっっったくもって似合わないという。

しかも旦那家はネギとかニンニクとか口臭を気にして食べないんですね。そんなこともつゆ知らず、張り切ってめっちゃ臭い餃子を大量に作り、当時売り出し中だったなんとも綺麗な豪邸を見事に餃子の匂いで充満させてしまったという苦い経験があります。

旦那さんの妹とも餃子を包んで仲良くなろうと思ったんですが、全く料理しない子で、逆に、この作業いつ終わるの?!ってキレられました(涙)

焼くのに時間がかかるので出来たやつからどんどん食べてくれたらよかったんですが、律儀に前部出来上がるまで待ってくれました。プレッシャーに駆られて急いで焼いて、冷えた餃子を前に家族全員で丁寧にお祈りしてナイフとフォークで食べた餃子はなんと半ナマ:(;゙゚'ω゚'): 泣きそうになりながらレンチンする羽目に。

でもいい人たちなので、一応美味しいよって食べてくれましたが、その日の夜は誰かお腹壊したんじゃないかと心配で眠れませんでした。今となっては笑い話。

 

終わりに

私の心の友の餃子。たまに失敗する事もありますが、ほぼアメリカ人受けはいいです。たまにチーズとか入れるともっと喜ばれます。海外在住の方々、とても重宝するので是非お試しください。